2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Various Artists / Kerrville Folk Festival Live 1980

メジャー・リーグのワールド・シリーズが終わった。 なんとなくのひいきチームもあり、テレビ観戦も好きなので、よくNHK BSにチャンネルを合わせる。 するとどうしても客席が気になる。季節ごとにアメリカにレコードを買いに行く身としては、その時期の気候…

Chris Barber クリス・バーバー / Best Yet!

一昔前に流行った 目を近づけると3Dの画像が浮かび上がるという 不思議なグラフィックが、 目が良くなるとか言って 最近またはびこっている。 ことの真偽は置いておくが、 あれを見るのはキライじゃない。 実は。 近づかないとわからないということは 画像に…

Steve Miller スティーヴ・ミラー / Born 2 B Blue

彼岸と此岸という言葉がある。 たとえば 日本とアメリカ。 アメリカでは根強い人気を誇っているのに 日本ではさっぱりというレコードは 少なくない。 スティーヴ・ミラー・バンドは 結構、そういうバンドの代表格かもしれない。 「フライ・ライク・アン・イ…

Scat Man Crothers スキャット・マン・クロザース / 4 A・M

もう7回目だ。 朝、目が覚めるとそこら中に湯煙が。あっちい! ここどこ!? 昨晩、風呂を追い焚きしたまま眠ってしまったのだ。 急いで窓を全開にして空気を入れ換える。 水滴したたる壁をひとしきりタオルで拭いた後、ひどく狼狽してしまった。 なぜならば…

Kenny Rankin ケニー・ランキン / Kenny Rankin Album

外は雨。台風20号がやって来ているせいで、土曜日の夜の7時だというのに、ハイファイの前の明治通りには人影すらない。いつもの土曜日とは、比べものにならない。降りしきる雨と、ときおり吹き抜ける強い風。 なんとなく寂しい夕暮れには、なんとなく寂しい…

Meredith Monk メレディス・モンク / Dolmen Music

このアルバムを初めて聴いたのは お茶の水の某レコード店でバイトしていたときの話。 ジャズ・フロアにいたひとが 大音量でかけていたのではなかったかと思う。 「ちょっと矢野顕子みたいですね」と言ったら 「メレディス・モンクというひとなんだよ」と 教…

Patti Page パティ・ペイジ / Let’s Get Away From It All 

本名はクララ・アン・フォーラー。パティ・ペイジと名乗っているのは、彼女が見出された20歳そこそこの頃に出演していたラジオ番組のスポンサー名が、ペイジ・ミルク・カンパニーだったから。すなわちその会社のイメージ・ガールみたいにしてメディアに登場…

Chet Atkins チェット・アトキンス / Down Home

もう随分前のことになるけれども、レコード会社に勤務して、制作を担当していたことがあった。 とあるシンガーのシングル曲のアレンジを、萩田光男さんにお願いしたことがある。 大変に苦労され、レコーディングのスタジオには時間ギリギリになって到着され…

Linda Scott リンダ・スコット / Hey Look At Me Now!

久々のお知らせです。 ハイファイ・レコード・ストアの 大江田信・松永良平が監修している CD再発シリーズ「フィンガー・スナッピン・ミュージック」の 第四弾が明日(10/24)ユニバーサル・ミュージックより発売になります。 今回は「魅惑の女性ヴォーカル…

James Taylor ジェームス・テイラー / Dad Loves His Work

“追憶”という字の“憶”の字を当てて 「憶い出の街」という邦題をこさえたのは いったい誰だろう? 巧い、と思う。 単なる思い出よりも、 もっと記憶の奥に手を突っ込んで ちょっと痛みをともないながらも 思い出さずにはいられない、 そんな“おもいで”を絶妙…

Ray Ellis Orchestra And Chorus, The レイ・エリス / Big Voices,

ユニークで大胆且つ巧妙なアレンジが魅力のアレンジャー、レイ・エリスがコーラスとビッグ・バンドを従えて録音した一枚。洒落た男女コーラスと、弾むリズムが瑞々しい。 それにしても、 The Big Voices, Big Bands, Big Songs, Big Sounds なんて潔いタイト…

Rolf Cahn ロルフ・カーン / California Concert With Rolf Cahn

ボブ・ディランの自伝を読んでいると、フォーク・ミュージックがどれほど彼に影響を与えたのか、彼の目と耳にどれほど魅力的なものとして響いたかが、繰り返し書かれている。 大学時代の自分を振り返る章では、フォーク・ミュージックについて「そこで生きる…

Martin Mull マーティン・マル / No Hits, Four Errors

前にも書いたかもしれないが、 ハイファイでは一応、野球の話はNGということになっている。 野球が嫌いなわけじゃない。 むしろその反対で、 ぼくと大江田さんのひいきのチームが違うからだ。 だが、野球ジャケの話ならしてもよかろう。 ちょうど今は日本も…

Mary Travers マリー・トラバース / Mary

「悲しみのジェット・プレーン」は、作品に目を付けたマリー・トラバースが自身のグループ、ピーター、ポール&マリーで取り上げた。当初は1967年のアルバム「Album 1700」の一曲だった。リリースの数年後、1969年頃から大ヒットへと至った作品だ。 グループ…

Tierra ティエラ / CIty Nights

ティエラは元エル・チカーノのサラス兄弟によるグループ。エル・チカーノは、チカーノにスペイン語の冠詞エルをつけたもの、チカーノとはメキシコ系アメリカ人のこととなると、要するに自らの出自を誇らしげに名乗っているグループ名ということになる。 チカ…

The Shirelles シュレルズ / Spontaneous Combustion

黒人ガールグループの代表格であり、 「ベイビー・イッツ・ユー」をはじめ 数多くのヒット曲を持つシュレルズ。 そのライヴ盤のタイトルが 日本語にすると「自然発火」。 え? そんな荒っぽいグループだったっけ? そうなんです。 ライヴのシュレルズは完全…

Sly And The Family Stone / A Whole New Thing

エドガー・ジョーンズがハイファイに現れた日のことを 去年のブログ(2006年11月13日)に書いている。 あらためて思い出してみると やつの買い方は 趣味はワイルドだが 見方には品があった。 レコード屋でレコードを見慣れている者の匂いはよくわかる。 その…

Orpheus オルフェウス / Ascending

昔、受験デッサンをやった。 美大予備校の夏期講習、冬期講習も受講した。 だから石膏像を見ると、ふと青いあの頃の思い出にふけてしまう。 モリエールは描きやすそうだけど時間がかかるから嫌だなぁ…(髪のソバージュというか天然パーマ) アリアスは描いて…

Paul Simon ポール・サイモン / Still Crazy After All These Years

ポール・サイモンとボブ・ディランが組んで、全米をツアーしたことがあった。 それを見に行った方から、ディランは演奏する曲目のセットが毎日のように変わるが、ポールはツアーの最初から最後まで同じセットを用いたと聞いた。 ふたりを象徴するような話だ…

Lenny Dee レニー・ディー / Happy Holi-dee

今はもう秋……なんて言ってるのに 早くもクリスマス・レコードをご紹介。 今週末からハイファイの店内&ネットにて クリスマス・レコード新着をどんどんお届けいたします。 いやまあ、本当は 10月頭からやろうと思ってたんですが、 九州地方が真夏日だなんて…

Lainie Kazan レイニー・カザン / Love Is Kazan

先日、店のお客様と雑談をしていて、ふとしたことで東京には都電によって出来た街があるという話になった。今では都電は早稲田から箕輪にかけて走る独立軌道を持つ一路線しか残っていないが、かつては山手線内のエリアを中心に、幹線道路には必ずと言ってい…

Don McLean ドン・マクリーン / Homeless Brother

今は、もう秋、なので、こんな夕暮れに聴きたくアルバムを一つ。 久しぶりの友達からかかってきたみたいな電話口の声のように聞こえるボーカル。人恋しさを思いっきりかき立てる響き。街に出て友達を捜したくなる。宵の口だし、そろそろウールのカーディガン…

Tommy Roe トミー・ロウ / It’s Now Winter’s Day

トミー・ロウのことを見直したきっかけは ブライアン・ウィルソンの奥さんがやっていた スプリングというグループがカヴァーしていた 「エヴリバディ」という曲を聴いてから。 それからほどなくして、 カート・ベッチャーが全面的にコーラス・アレンジを担当…

The Hues Corporation ヒューズ・コーポレーション / Rockin’ Soul

アーリーディスコ史をいろどったこのグループの 「ロック・ザ・ボート」というヒット曲が好きだ。 オリジナル・サヴァンナ・バンドと並べて聴いてはいかが? とコメントに書いてみたが、 我ながら確かに続けて聴くと気持ちよい。 サヴァンナ・バンドの方はも…

Art Lehman アート・レーマン / The Art Of Euphonium Playing

10月8日、明日は「体育の日」だ。今日、拙宅の近所にある幼稚園では運動会が行われていた。 「赤が白を追いかけています!」 「白、赤に負けまいと…白がんばれー!…云々」いつもこのアナウンスについて思うことがある。 もっと面白くしてくれ! と。 「赤組…

Norman Greenbaum ノーマン・グリーンバウム / Petaluma

そこそこヒットを出していたロッキンなボストンのジャグバンドを解散して、ロスアンジェルスにやってきた。地元のクラブで演奏していたところをプロデューサーのエリック・ヤコブセンに見初められ、ふたりで作った「スピリット・イン・ザ・スカイ」が大ヒッ…

Derek Smith デレク・スミス / Don’t Let Go

いつもスバヤク売れてしまうので なかなか書く機会がなかったこのレコード。 今日、このブログを書いてる時点(午後8時)では まだ在庫しております。 というわけで、 この猫が何故懸垂をしているのかについて考察したい。 考察1 懸垂じゃないよ、逆上がり…

Peter Ivers ピーター・アイヴァース / Nirvana Peter

東京に出てきた1987年。 ピーター・アイヴァースのハートに矢が刺さった 衝撃的なジャケットのアルバム 「ターミナル・ラヴ」は、 すでにその頃から、よく知られたレア盤だった。 バイトを始めたディスクユニオンで バイトの先輩に 「ある音楽雑誌に記事が出…

The Maile Serenaders / Kani Ka Pila! : Let’s Play Music! Favori

マイレ・セレネーダーズは、ハワイアンの主要レーベルのひとつ、フラが、アルバム制作をする際に用いたセッション・バンド名。その時々によってメンバーの構成は変わる。 このアルバムに集っているのはエディ・カマエやデイヴィッド・ロジャースなど。そう、…

Hugh Masekela ヒュー・マセケラ / Hugh Masekela’s Latest

ビーチ・ボーイズというか ブライアン・ウィルソンの 「駄目な僕」をカヴァーしているひとを あまり多くは知らない。 アフリカからやってきたトランペッター、 ヒュー・マセケラがまさかこの曲をカヴァーしていたとは。 もっと早くに知っておくべきだった。 …