2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

Anita Kerr アニタ・カー / Touch Love

50年代のデッカ、60年代前半のRCA、60年代の後期にはワーナーと所属のレコード会社を移り変わりながら、アニタ・カーの仕事は、コーラス・アンサンブルから、プロデュース、オーケストレーションと広がりを見せてきた。 スイスに移住する前後、60年代後期に…

Bill Evans Trio / Bill Evans At Town Hall

生まれて初めて買ったLPレコードは、ビル・エヴァンスとジム・ホールのデュエット・アルバム、「インターモデュレーション(Intermodulation)」だった。 中学3年か高校1年の頃だったと思う。朝日新聞のレコード紹介欄に書かれた油井正一さんのコメントに…

松永良平 / 20世紀グレーテスト・ヒッツ

今年の営業も残すところあとわずか。 当ブログで ぼくの出番も本年はこれが最後となる。 というわけで、というか、 自分でも紹介したつもりになっていたのだが、 自分の本のことを まだここで書いていなかった。 とは言え、 内容のことを書くのはおこがまし…

Hal Aloma And His Orchestra / Lure Of The Island

先日、DJをやる機会があった。 なんて書くと偉そうに過ぎる表現で、正しく言い直せば強者の皆さんに混ざって、DJのまねごとをやらせていただいたという感じなのだが。 なにしろ10年近くぶりのDJなので、本編の始まる前に練習の時間を取っていただいた。 そこ…

Eddie Lang エディ・ラング / Jazz Guitar Virtuoso

戦前SP時代のジャズに於いては、ギターはアンサンブルの中心楽器ではなかった。 ブラス・ジャズのアンサンブルにおけるコード弦楽器としては、バンジョーが主役だった。 エレクトリックによる拡声装置を用いるギターが発明されるのは、まだまだ先の話。 だか…

All Mouse Choir / Silent Night And Other Christmas Carols

今年最後のクリスマス・レコードは 来年の干支のお力を拝借。 ミッキーではない ディズニーのクリスマス・ネズミ。 A面は普通のコーラスなのに、 B面のメドレーだけ思い出したように チップマンクス風のムシ声になっている。 キャラクター・アニメの本家とし…

The Quinto Sisters クイント・シスターズ / Holly Jolly Christmas

今年も12月24日が来た。 クリスマス・レコードを紹介するのも今日と明日でおしまい。 今年のイヴを飾る一枚は クイント・シスターズにした。 アメリカのショウビズ界の奥の深さと言おうか、 ぼくたちのよく知らない有名人は まだまだいっぱいいる。 ラテン系…

Thumbs Carllile サムズ・カーライル / On His Own

なんだかんだ言って、みんな一度は念じたことがあるはず。 「時よ、止まれ!」 時が止まって何がしたいか具体的に考えると、やはりスケベなことばかりが頭に浮かぶ。透明人間になっても同じ事だろう(映画「インビジブル」ポール・ヴァーホーヴェン)。この…

Kurt Edelhagen and His Orchestra / A Toast to the Bands

昨晩、小原孝さんのリサイタルを聞きにいった。 CDの最新作で取り組んでいる現代アメリカの作曲家、ウィリアム・ギロックの作品を中心に、そのほかチャイコフスキーの「くりみ割り人形」を小原さんのアレンジでピアノ組曲化したもの、そしてモーツァルトのソ…

Aztec Two Step アズテック・トゥー・ステップ / Second Step

何年前だったかよく覚えていないのだが、 東海岸のある街を車で走っていて、 通りに面したお店の前に出された看板に 「Aztec Two Step」 という文字を見つけたことがある。 いわゆるライヴハウスではなく、 あれはレストランっぽい建物だったと記憶している…

Michael Monroe マイケル・モンロー / Wintersongs

マイケル・モンローから新作CDが届いた。 変わらずミネソタの最北部、カナダの国境近くの森の中に、スタジオ兼自宅を設けて暮らしているという。 かつては「Summer Rain」とタイトルした作品、そして前作が「Simple Life」。そして今度の作品は、「Winterson…

The Ray Bloch Singers / Hits Of ’69

エド・サリバン・ショーで活躍していたアレンジャーによるスタジオ・コーラス・アルバム。 このレコードをハイファイのサイトで紹介するトム・アルドリーノのコメントがおかしい。「このジャケの写真見てごらん。何だかヘンなことが起きてるよ。左側の写真の…

Vince Guarardi ヴィンス・ギャラルディ / The Latin Side Of

どうして昔は気が付かなかったのだろう。 このアルバムのB面一曲目、 「トリート・ストリート」は ヴィンスのオリジナル曲。 久々に聴いてみたら、 頭の中で、とある楽曲と完璧にシンクロしてしまった。 それはトッド・ラングレンの2枚組大作 「サムシング/…

Ronnie Foster ロニー・フォスター / Cheshire Cat

アメリカのレコード屋さんに行って 驚くことのひとつ。 お店の中に猫がいる! しかも、あちこちに! 確かハイファイのメルマガでも 大江田さんの買付日記で 以前にレコ屋の猫を特集したことがあったはず。 ある店で 猫が見たい場所に居座って困るので 目の前…

今井 忍 / 夜のつばさ

スタッフの方が、高田渡生誕祭のポスターとチラシを持ってきてくれた。 店の奥の特等席に貼った。 ハイファイでは普段はポスターを店内に貼らないのだが、これだけは別格。絵も良いし、文字もいいし、全体から得も言われぬ雰囲気が立ち上っていて、イイ感じ…

The Ken Belding Trio / Music For Swinging Skiers

本当に雪山のロッジで演奏しているのか知らない。 しかし、そうだったら楽しいだろう。 アルバムの中に 「Baggy Knees」という曲が入っていて、 耳慣れない曲名だなと思っていたら 実在のロッジ(写真に写っている場所)だというから、 案外、 これは“設定”…

Cafe Accordion Orchestra / Cafe Christmas

カナダの国境近くの北の街、ミネソタ州のミネアポリス。今頃は、街中が雪深く覆われているに違いない。 カフェ・アコーディオン・オーケストラは、このミネアポリスに居を定めて活動を続けているグループだ。 さまざまなクリスマス・ソングを取り上げている…

ムッシュかまやつ / 「二十才のころ/ノーノーボーイ」

壁にディスプレイしてあるCDに目を止めて、「かまやつひろしのCDがある。あ、ノーノー・ボーイをやってる」とお客様が仰った。 その言葉を受けて、「子供の頃に、ぼくは歌詞の『今夜はダメなの』の意味がわからなくて」とお応えした。 「そうそう、『ドアの…

Kenny Burrell / Have Yourself A Soulful Little Christmas

こないだ(12月5日付)のブログで 「マイ・フェイヴァリット・シングス」が クリスマスソングになったきっかけが 気になると書いたが、 そのままほったらかしにするところだった。 運良くその週末に クリスマス・ソングに詳しいお客様がお見えになり、 ひと…

Karen Wyman カレン・ワイマン / Karen Wyman

恵比寿のカフェ「tenement」で 小西康陽さんが ほぼひとりでDJを務めるイベント「CURTAIN」のことは 噂に聞いてはいたけれど、 実際に出かけたのは遅かった。 かれこれ3年ちょい前か。 カレン・ワイマンの歌う 「カリフォルニア・シューシャイン・ボーイ」が…

John David Souther J・D・サウザー / Black Rose

冬になると嫌いなもの 僕は、「毛玉」。 なんであんなものができるのか。 あれを見るとその服を捨ててしまいたくなってしまう。 捨てきれないけれども。 「服を買おうかな」 そんなとき洒落たファッション誌を読んで流行を知ろうと試みるのが常でしょう。 フ…

The San Sebastian Strings / Winter

サン・セバスチャン・ストリングスをバックに、ロッド・マッケンが自作詩を朗読する一連のシリーズ作品のひとつ。オーケストラの編曲は、アニタ・カー。 このアルバム、裏ジャケットのクレジットに「And Everyday Was Christams」と書いてあるのに、この曲が…

Deon Jackson / Love Makes The World Go Round

こないだ吉祥寺のヨドバシカメラに行ったら パソコンの周辺機器の売り場の近くに 何故か地球儀を売っていた。 大きいの 小さいの 光るの 自分で回るの いろいろある。 一応、電気屋さんに置いてあるものなので 何かしら電気仕掛けは働いているのだが、 そも…

Felicia Sanders フェリシア・サンダーズ / I Wish You Love

フェリシア・サンダースは、パーシー・フェイス・オーケストラの1953年の大ヒット、「ムーラン・ルージュの歌」にヴォーカルで起用された美人白人歌手。 その際のクレジットは、Percy Faith and his Orchestra featuring Felicia Sandersとなっていた。 パー…

Joni James ジョニ・ジェイムス / My Favorite Things

「マイ・フェイヴァリット・シングス」は 何故クリスマス・アルバムによく入っているんですか? そういう質問をたまに受ける。 確かにそうだ。 ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」のために リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタインが作…

Cowboy Jazz カウボーイ・ジャズ / Swing Boogie

カウボーイ・ジャズは、1980年代初頭に東部メリーランド州から登場した都会派ウェスタン・スイング・バンドだ。 ウエスタン・スイングは、1930年代から40年代頃に、中西部から南部にかけて流行した音楽で、カントリーとジャズを掛け合わせたようなサウンドに…

The 5th Dimension フィフス・ディメンション / Portrait

アメリカの買付で ラジオを聴いていなければ 見直すことがなかったかもしれない曲や アーティストは決して少なくない。 そういう発見があるとき、 大江田さんと車で高速を走りながら 不意に会話が止まる。 「これ何?」 「ゲス・フーの”アンダン”ですね」 「…

Arne Fogel and Friends / You Call It Madness

アルバムを作ったんだけれども、それがね、時代はもうほとんどCDになりかけの頃だったから、結局、ずいぶんと余らせてしまったんだ。 それがまだ家の地下室に置いてあるよ。譲ってあげるよ。 そんなやり取りをしたのが、何年前のことだったろう。 じゃあ譲っ…

Al Caiola / Theme From The ”Magnificent 7 Ride” ’73

アル・カイオラはジャズ・ギター・プレイヤーとしてデビューした。 徴兵期間を経てアメリカに戻ると、ニューヨークのラジオ・オーケストラのバンドマスターの仕事で頭角を現した。 音楽ビジネスのトレンドがラジオからレコード会社に移ると、こんどはレコー…