2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Bert Kaempfert And His Orchestra / Love That

ベルケンことベルト・ケンプフェルトは、やっぱりおもしろい人だとまた思った。 自作曲をアルバムに織り込むことが巧みなオーケストラ主宰者なのだ。このアルバム「Love That」のA面では、スタンダードの「Caravan」「Again」「I Should Care」の間に、自作…

Chet Atkins チェット・アトキンス / Solid Gold ’68

その年のヒット曲を自分のギターで回顧する。 このアルバムで名手チェット・アトキンスが やっているのは、そういうことだ。 この翌年には「Solid Gold '69」というアルバムも出している。 ポップスの世界で過去にあったトレンドで 現在、ほとんど行われなく…

Al Kooper / You Never Know Who Your Friends Are

先週の話。 若い外人さんがお店にやってきた。 バンドで来日していて、 ぶらぶら歩いていたらハイファイを見つけたのだそう。 ギターバンドをやってるけど、好きなのはニルソン。 ちょうどそのとき アル・クーパーのこのアルバムをかけていた。 彼が「これ誰…

Juan Torres ファン・トーレス / Discotheque

盛り上がってる「It's Raining」話。 参ったなー(泣)。僕は知りません。他バージョンの「It's Raining」。 悔しいから頭に浮かんだ「Rain」という名の付く曲を適当に並べてみた。 「Singin' In The Rain」「The Gentle Rain」「Raindrops Keep Fallin' On …

Jose Feliciano ホセ・フェリシアーノ / 10 To 23

ぼくの好きな「It's Raining」は、P,P&Mが歌うチルドレン・ソング版のそれ。もともとはイギリスのマザーグース「It's Raining」が土台になっていて、それに手を加え組曲風にして構成しているものだ。いつもはやや低めに設定されているマリー・トラバースの声…

Rick Derringer リック・デリンジャー / All American Boy

「It's Raining」という曲で ぼくが好きな曲が2曲。 ひとつはアーマ・トーマスの歌う ラブリーなニューオリンズ・バラード。 もうひとつの「It's Raining」は、 リック・デリンジャーの ソロ・デビュー・アルバムに入っている。 ロックが好きなロック馬鹿を…

Mary Ford メアリー・フォード / A Brand New Ford

元レス・ポール&メアリー・フォードのメアリー女史歌うところの、オレゴン州フォード自動車特約店の顧客向け特別プレスレコード。 ハイファイのホームページで松永クンが実に見事にまとめてコメントしているので、詳しいことはそちらをご覧頂きたいのだけれ…

Ralph Dollimore ラルフ・ドリモア / Piano Dimensions

Alex Steinweissが手がけたレコード・ジャケットをまとめた本を、買付の際に買ってきた。 古くSPの時代の1939年、それまで茶色いざら紙の収納にくるまれて販売されていたレコードに、ジャケットを添えるようになった頃、その最初期から活動を始めたデザイナ…

Leon Redbone レオン・レッドボーン / Mystery Man

「あいつは不思議なやつだよ」 と周りから言われているひとが、 「オレってほんとはわかりやすいやつなのに」と 心の中で思っているケースは意外と多いという。 レオン・レッドボーン。 どこかひとを煙に巻いたような雰囲気のある御仁ではある。 オールドタ…

Les Brown Jr. / The Wildest Drummer Yet!

こないだの買付で、 親しいレコード店の店主と一緒に食事していて、 話の流れで「親の七光り」という言い回しを説明する羽目になった。 「親のおかげで息子に後光が7つ差す」つまり、 「偉い親を持つ子供がそのせいで得をするようなこと」と言ったら、 「お…

Jimmie Spheeris / Ports Of The Heart ジミー・スフェーリス

このジャケットを見ると、室内プールにプカプカ浮いて、天井を見つめていた頃を思い出す。 水の浮力にまかせて身体を浮かす。その時に「きゅお〜ぉ〜ん、こぉ〜〜」とか、何かの反響音のようなものが聞こえるあの感じが好きだった。 高校生の頃、毎週のよう…

Malcolm Johnstone マルコム・ジョンストン / Origins

これ、ジャケガイです。 ジャケ写が小さくて見にくいかもしれませんが、真っ白のジャケットに髪をポニーテールに束ねた後ろ向きの女性ヌードの線描が描かれてます。 裏ジャケには古いガットギターを膝に置くマルコム君の白黒写真。セゴヴィア以来の古典的な…

Googie Rene グーギー・ルネ / Romeville

このところちょっとアメリカに買付に出向いておりました。 今年はなにやら異常気象のアメリカのようで、北部、東部は物凄い雪に見舞われていて、いたるところで大変な様子が報道されていました。雪の被害を受けて閉鎖をされる空港も出るというなか、飛行場に…

A Touch Of Grass ア・タッチ・オブ・グラス / A Touch Of Grass

ブルーグラスは2ビートの音楽だ。すなわち4分の2拍子。4拍子のうち、1泊目と3泊目にビートのアクセントが来る音楽だ。 おおよそのスタイルが固まった1950年代初頭頃から時代を下るにつれて、2ビート音楽に間違いないはずのブルーグラスのリズムに、微…

Meri Ellen And Her Cohorts / Hi-Fi Antics メリ・エレン&ハー・コ

今日はバレンタインデー! 日本中にチョコが飛び交う日。 イチ男子として、ちょいと悩ましい日。 「義理」と「本命」あなたはどちら? 今日はバレンタインということで「My Fanny Valentine」を。 Meri Ellen And Her Cohorts / Hi-Fi Antics ここで聴けるマ…

Ray Connniff レイ・コニフ / Somewhere My Love

美女ジャケ。 アメリカでは “チーズケーキ・カヴァー(chease cake cover)”という表現をする。 さらに転じて“チージー・リスニング(cheasy listening)” なんて悪のりの仕切り板を見かけることも。 日本では美女と言えば”甘い”んだけど、 アメリカでは“酸っ…

The Music Company ミュージック・カンパニー / Rubber Soul Jazz

問題。 ビートルズの曲には全曲カヴァーが存在するか? 解答。 さあ、どうだか。 でも、買付をするときに、 聴いたこともないレコードを手に取るのに、 それ(ビートルズ・ナンバーの有無)は結構、重要な決め手になる。 もちろん、がっかりさせられることも…

Danny Kortchmar ダニー・クーチマー / Kootch

たまにこれは誰の何という曲なのだろう?と尋ねられることがある。 店頭で口真似で歌う方もいるし、NHKのお昼の番組のテーマとしてほんの数十秒流れるあのメロディはなんだろうというお尋ねもあるし、機器に録音して持って来る方もいる。 かつてハンディ・カ…

Greg Brown グレッグ・ブラウン / The Iowa Waltz

せっかくアメリカで買付をして、それも年に2ヵ月ほどの時間をアメリカで過ごしているというのに、あまりライヴに行くことがない。これからは、もう少し熱心にライヴに通ってみたい。 グレッグ・ブラウンは、ライヴを観た数少ないアーチストの一人だ。 彼は…

The Hi-Lo’s ザ・ハイローズ / Listen!

フォー・フレッシュメンと並ぶ アメリカの男性ジャズ・コーラスの雄。 モンドリアンの作品を拝借したようなこの美しいアートワークの 10インチ・レコードが彼らのファースト・リリースだ。 楽器の音をコーラスに置き換えて、 自由闊達なオープン・ハーモニー…

Bob Gibson ボブ・ギブソン / Funky In The Country

1959年の第一回ニューポート・フォーク・フェスティヴァルでジョーン・バエズをステージに招き上げ、そしてデュエットした人物として語られることが多いボブ・ギブソン 。彼自身の音楽については触れられるところを見ない。残念なことだ。 デビューはシカゴ…

Anthony Green & Barry Stagg / Same

このレコードはとあるアメリカ人のディーラーから譲ってもらった。 彼は中古のレコードを扱っていると同時に、新譜CDのプロモーションも仕事にしている。いやいや、本業にしているのは新譜CDのプロモーションで、そのかたわらに中古レコードの売り買いを人生…

Andy Williams アンディ・ウィリアムス / Get Together With

アンディ・ウィリアムスが日本語で歌った 「味の素」のCMソングがCDになったので(2006年12月8日のブログ参照) こないだ、ようやく買った。 ピクチャー盤のソノシートで配布されていた オリジナル盤に収録の3曲と、 実際にCMで流されていた30秒エディットの…

The Lettermen ザ・レターメン / Love Book

元旦早々、銀座に行った。 「プラダを着た悪魔」を観に行ったのだ。 あまり知られていないが、 1月1日も、毎月1日(ついたち)恒例の映画ファン感謝デー。 鑑賞券はひとり千円均一になっている。 正月気分で財布もゆるんでいるので、 お得感も倍増した気分に…

Big Daddy / Meanwhile... Back In The States

先日、Pasmoのポスターについて、著作権がどうのと申しましたが、 引き続き、本日は昨今話題の版権問題。 「ドラえもん最終話」 あのマンガ・コラムニスト夏目房之介氏は「泣いた。ドラえもんへの愛情に溢れる作品。」と評価。 で、 僕も泣いた。 のび太の変…

Jon Sirkis ジョン・サーキス / A Few Less Colors

アメリカで初めて出会ったアルバムを買うときのポイント。 まずジャケットが物語っていること。ジャケットそのものの善し悪しではない。ジャケットにコメられている美意識が、アーチストが受け継いでいる音楽の歴史を物語っている。SSWとかジャズとかラテン…

Johnny Guarnieri ジョニー・ガルニエリ / Hey Lover

ジョニー・ガルニエリのピアノは ころころしたピアノ。 戦前から活動しているひとなので、 古いラグタイム風の指の動きをタッチが覚えているのだが、 弾くメロディはモダン。 だから、歳を取っても、 その音色は古さと新しさが入り交じって新鮮に響いた。 そ…

Anita Kerr And The French Connection アニタ・カー / Same

70年代に入ってアニタ・カーはオランダ・フィリップスと契約。だったらオランダ盤をコレクトしなければと書いてから、数ヶ月。オランダ盤、イギリス盤、ドイツ盤とヨーロッパ盤が相次いで到着し、いろいろなことがわかってきた。 70年代当時に日本フォノグラ…