2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

First Call ファースト・コール/ Somethin’ Takes Over

ファースト・コールとは、最初の電話のこと。レコーディング・セッションのメンバーを揃える際に、ディレクターやインペグのスタッフが、まず最初に電話をかけるミュージシャンのことを言う。 彼らは音楽都市、ナッシュヴィルのスタジオ・ミュージシャン激戦…

Mickey And Becki ミッキー&ベッキー / Studio And Live

ごくごく素直なハーモニーを響かせる男女フォーク・デュオ。P,P&Mのポール・ストーキーがプロデュースしているアルバムだ。 本作品の発表された1977年の時点では、P,P&Mはメンバー3人揃っての活動は休止中で、それぞれ独自の動きをしていた。ポールは自宅の…

井上としなり / としなり

ごくごく最近、知り合いになって、こうしてCDを預からせていただき、ハイファイで販売を始めた。 トラディショナルのメロディを日本語にして歌っている「ケアレス・ラヴ」や、アメリカのフォーク・ソングを翻案したかのような自作品「流れ者」など、アメリカ…

Stan Kenton Without His Orchestra スタン・ケントン / Solo

「ひとり上手と呼ばないで」と中島みゆきは歌った。 スタン・ケントンは1940年代に スイング、ダンス一辺倒だったビッグバンドジャズに ラテンジャズの荒々しさと 近代クラシックの複雑なスコアを持ち込んだ才人。 生涯ずっとビッグバンドと共にあり続けたひ…

Runt (Todd Rundgren) ラント / We Gotta Get You A Woman

こないだ、知り合いのブログで トッド・ラングレンのこの曲の歌詞を読んだら グッと来たというようなことが書いてあった。 リロイという名のさえない男友達に おれらが彼女を見つけてやるよと みんなで励ます曲なのだ。 ところでいったい、このリロイって誰…

The String-A-Longs ストリング・アロングス / Wide World Hits

ヒルビール系という音楽ジャンルを設立したい。 ヒルビリーではない。 漢字にすると“昼ビール”。 “昼”しか漢字になってないですな。 たまの休みにランチ・ビールの至福。 陽当たりのいい場所で缶ビール。 そんなときに聴きたい音楽。 ことわっておくが、 ぼ…

Don Ellis / New Don Ellis Band Goes Underground, The ドン・エリ

Hatenaのブログでは、ここハイファイのブログに訪れた際に使用した検索語を知ることが出来るサービスがある。検索語を見ていると毎日いろんな人が訪れる(訪れてしまった)ことがわかる。定期的にやってみたい月ごとの藤瀬が選ぶハイファイ検索語ランキング…

Merle Travis マール・トラヴィス / The Merle Travis Guitar

ギターの奏法のひとつ、スリー・フィンガー・ピッキングは誰でも同じように演奏しているように見えて、実は人によって少しずつ違いがあるもの。クセがあるというか、美意識が違うというか。ルート音のミュート、コードの握りの好み、音色の明るさなど、ちょ…

Fred Lowery フレッド・ロウリー / Whistle A Happy Tune

こないだ朝風呂に入っていたら、 ラジオに分山(わきやま)貴美子さんが出演していた。 知るひとぞ知る女性口笛奏者である。 知るひとぞ知るというか、ぼくもそのとき初めて知ったのだ。 ぼくは口笛が吹けない。 分山さんが言うには、 そういうひとは口を横…

John Herald And John Herald Band / John Herald And John Herald B

このアルバムに「Happy Sunny SIde Of Life」という曲が収録されている。単に「Sunny Side Of Life」としても知られているこの曲、もともとは1930年代に大スターだったカーター・ファミリーのレパートリー。 いわば人生の明るい側面を生きていこうと推奨する…

The New Lost City Ramblers / Rural Delivery No.1

このタイトルは田舎における郵便物の配送のこと。一定の場所に届く郵便を、それぞれ受取人が取りに来るという配達場所のことで、つまりここより先には配達の配達の車はいかない訳です。それほどの田舎だということを、暗に示している言葉と理解していいと思…

Jerry Jerome ジェリー・ジェローム / On The Wild Side

世の中に不思議なかたちをした楽器はあまたある。 レコード・ジャケットや雑誌で、 そういうものを目にする機会は 職業柄、普通のひとよりも多いと思う。 しかし、このおじさんの吹く、 縦長のアルトサックスには度肝を抜かれた。 ディジリドゥもびっくりと…

Louis Armstrong ルイ・アームストロング / And His Friends

黒猫を飼い始めたのは、かれこれ10年ほど前。 そのときに獣医さんに 「たぶん、3歳くらいだね」と言われたから、 今、13歳くらいか。 人間年齢にすると結構な老猫の部類に入るのだが、 相変わらずギャアギャアと走り回っている。 さすがにジャンプ力がちょっ…

Leo Diamond レオ・ダイアモンド / Subliminal Sounds

「バーチャル」には受動型と能動型とがあると思う。 いちおうテレビゲーム世代として、ゲームでバーチャルの受動型、能動型を分けてみた。 前者は、一世風靡したコナミ「ときめきメモリアル」シリーズ(通称・ときメモ)や、昨今話題のバンダイナムコの「iDO…

Tom Jones トム・ジョーンズ / Green, Green Grass Of Home

ジョニー・キャッシュの「アット・フォルサム・プリズン」を聞く。1968年にフォルサム刑務所で行われたライヴを収録したアルバムだ。 死刑囚が絞首刑を受ける最後の25分間を描いた「あと25分」や、炭鉱労働者の日常を描いた「地下牢のように暗く」など、これ…

Ray Conniff レイ・コニフ / I Write The Songs

春が近づいてくると鼻唄も弾む。 チャンチャカチャンチャンと歌詞とメロディのようなものを 口ずさむわけだ。 しかし、この鼻唄という文化には欠点がある。 本人は原曲のニュアンスを簡略化及びエッセンスを抽出し、 絶妙に外に伝えているつもりなのだが、 …

New Christy Minstrels / New Kick!

いまや小学校の教科書にも載っているグリーン・グリーンのオリジネーター、ニュー・クリスティ・ミンストレルス。「グリーン グリーン/青空には 小鳥が歌い/グリーン グリーン/丘の上には/ララ 緑がもえる」と日本語でサビをすんなりと歌える人は、少な…

V.A. / Native American Ballads

高校の頃、このレコードが大好きだった。 そんな話をしながら、お客様にB1「Leavin' Home」by Swingbillies(ハイファイのサイト試聴ではSample A)を聴いていただいたら、「こんなの高校生の時に聴いてたの?!」と驚かれた。ほどなく「ああ、そういえばこの…

Luiz Bonfa & Maria Toledo / Braziliana

一番新しい「レコードコレクターズ」は 大滝詠一の「ナイアガラCMスペシャル」特集。 今回は、その他の作家によるCMソング・コンピ紹介まで 手を伸ばしている。 CMソングのコンピレーションには弱くて、 新種のものに出くわすとついつい買ってしまう。 CMソ…

The Fortunes ザ・フォーチュンズ / Storm In A Teacup

ブログが今ほど盛んになる前、 一年ほど掲示板をやっていたことがある。 teacupという会社が運営している掲示板だった。 ときを同じくして、 減量を試みた。 やったのは寝る前の腹筋(10回から始めて最後は150回まで)。 駅までの行き帰りの徒歩。 食事をよ…

Sam Taylor サム・テイラー / Mist Of The Orient

最近ちょっとした事情からMacのHPを開くことが多い。 開くと、自動的に大きめのビューアーでラーメンズのCMが始まる。 昔からのことだけれど、日本じゃ諸外国のように比較CMはなかなか流行らない。ブラック・ユーモアだからこそ、ラーメンズを起用したんだと…

V.A. / 1969 Warner-Reprise Record Show (2LPs)

松永クンが自身のブログで、ジミ・ヘンドリックスの「エレクトリック・レディ・ランド」の日本盤LPの曲順が、随分長いこと間違っていたという事実について触れている。 「本来ならA→B→C→D面と進むべきところがA→D→B→C面の順で20年以上放置されていたという」…

Jean Terrell ジーン・テレル / I Had To Fall In Love

「ドリーム・ガールズ」を観に行こうと思っているのだが なかなかタイミングが合わずにいる。 シュープリームスをモデルにしたミュージカルで 厳密に事実に則しているわけではないが、 ビヨンセがダイアナ・ロス風、 ジェニファー・ハドソンがフローレンス・…

Howard Roberts Quartet / Goodies

ジャズでは、まず冒頭にバンドの主役プレイヤーが、曲のテーマをワン・コーラス演奏することが習わしになっている。それが終わってから、アドリヴに入る。 そのテーマ・メロディを弾くときに、プレイヤーやどんなことを考えているのだろう。たとえば彼は、頭…

V.A. / A Prairie Home Companion Tourists

映画「今宵、フィッツジェラルド劇場で」が公開されている。 早く観に行かなければ、終わっちゃうなあなどと思いながら、買付レコードが入っている段ボール箱をかたづけていたら、こういう時に限ってこんなレコードが目にはいる。 映画の元ネタになっている…

Boz Scaggs ボズ・スキャッグス / Moments

昨日、ハイファイでの仕事を終えて帰ろうとしたら、 山手線全面ストップ。 こういうときは井の頭線で吉祥寺まで出て 最寄り駅の阿佐ヶ谷まで中央線で戻るという手を使うのだが、 昨日はちょっとした思いつきで 半蔵門線に乗ってみた。 半蔵門線で九段下へ。 …

Jorge Calderon ホルヘ・カルデロン / City Music

このレコードを買付の箱から店頭に出そうとしていたら 藤瀬が「あーこれ、白いカーティスでしたっけ?」と ツッコミを入れてきた。 ファルセットが心地よくファンクする「At The Beehive」あたりを指して そんな言い方がまかり通ったのはフリーソウルのころ…

Brothers Four, The / New World’s Record, A ブラザース・フォア

一昨日、松永さんに「少年野球経験者」「赤ヘル好き」を名指しで挙げられた藤瀬です。 僕の野球経験を簡単に申しますと 小・中学校は、軟式野球部。 高校(硬式)はグレちゃったので3ヶ月で退部。 大学では少し曲がるスライダーと、ヌルいチェンジアップを…

Laura Nyro ローラ・ニーロ / New York Tendaberry

買付をしているとき、 レコードを見つけて 本当に息が止まりそうになったことが一度だけある。 息が止まるだけでなく、 そのままそのレコードを抱えて、 どこかに逃げ去ってしまいたいとさえ思った。 それが、ローラ・ニーロ「ニュー・ヨーク・テンダベリー…

Claire Hamill クレア・ハミル / One House Left Standing

ハイファイでは店員同士で プロ野球の話は禁句ということにしている。 ぼくは黄色と黒で有名な縦縞のチーム、 大江田さんは傘をさした応援で有名なチームのファンである。 藤瀬は昔は赤いヘルメットのチームが好きだったらしい。 やつは少年野球経験者でもあ…