2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧
フォークにはトピカルでポリティカルなテーマを取り上げる人と、そうではない人がいると書かれていたのはどの本だったか。 後者の代表のような人だ。 60年代の中頃にはフォークをクアイア・コーラスで歌うニュー・クリスティ・ミンストレルスを組織して、大…
「私(おれ)としたことが……」という日本語には 不意を突かれるキライがある。 日常的には使いそうで使わない、 懐かしくてやわらかい反省の弁。 この言葉をずばり歌詞(訳詞)に当てはめたものとして 有名なのが九重佑三子の「また一人」。 ギルバート・オ…
ジョニー・ソマーズがペプシ・コーラのCMソングを歌っていたと 気が付いたのは、そんなに昔のことじゃない。 以前に買っていたアメリカの古いCMソング集(50曲入り)を たまたま引っ張り出して聴いていたら、 「Come Alive〜」と歌う彼女の ハツラツとし…
ついこのあいだケーブルテレビで放送されているイギリスの音楽番組、ジュールズ・ホランドが司会を務めるBBCの「Later With Jools Holland」を見ていたら、なんとデル・マッカリー・バンドとスティーヴ・アールが一緒に登場してビックリ。当日のゲストにはヒ…
可能な限りの幅広い音楽を聴いて考えて、時には執筆したり、時には販売したりするのが僕の生業だ。 音楽を聴く行為に中に、出来る限り好き、嫌いを持ち込まないようにしようと思った。考えることの妨げになるのではないかと思ったからだ。 それはそれで一理…
このレコードは パシフィック・ジャズというレーベルからのリリース。 パシフィック・ジャズというレコード・レーベル名には意味がある。 まあ、それは単に西海岸に位置しているということなんだけど、 そのときに言う「パシフィック」とは 太平洋そのものず…
60年代後半から英国経由で世界中で流行したレゲエ・ミュージック。 クラッシュしかり、僕は白人バンドがやるレゲエが好きだ。 淡泊なリズムに琴線をくすぐるメロディ。 ギターのディレイもくっきりしていて綺麗だ。 「ラスタ」はそこにはいないし、ファーラ…
同じアルバムを二日間続けてしまって御免なさい。昨日書き忘れたことがありました。 聞き手である僕が、音楽家からずっと注視されていることを意識せざるを得ない音楽がある。 こっちを向いて演奏しなくてもいいです。ぼくに背を向けて演奏してくれませんか…
こつこつと買い貯めたアニタ・カー関連のアルバム、シングル、CD、コンピレーションなど、数えてみたら200枚を越えていた。もしからしたら一度このブログで書いたことがあるかもしない。ただその後も少しずつとはいえ、レコードは増えている。存在はわかって…
出がけに見ているテレビ番組で オードリー・ヘップバーンの人物伝をやっていて それなりに興味深く見た。 「ティファニーで朝食を」のエンディングについて ブレイク・エドワーズ監督が トルーマン・カポーティの原作を変えて ハッピー・エンディングにして…
1曲目は3拍子、2曲目は4拍子、3曲目は5拍子。 えっ、まさかと思っていたら、4曲目は6拍子でした。 じゃあ5曲目は7拍子かって? 違いました。4拍子系でした。ただし8ビート。 レコードをB面にひっくり返します。 1曲目は6拍子、2曲目も6拍子…
西海岸のとあるレコード店で聞いたお話。 妙齢のご婦人が あるときお店に現れて、 バーゲン・コーナーで売っている ティファナ・ブラスの、このアルバムを まとめ買いして帰っていったという。 数ヶ月が経って、 またまたそのご婦人がお店にやって来た。 買…
2日続けてアシュウィン・バティシュのことを書いてもいいですか? 返事は待たずにさっさと話を進めよう。 アシュウィンが当時やろうとしていた電化シタールには それなりに深い意味がある。 いわゆるエレクトリック・シタールは 60年代半ばにエレキギターの…
昨日、九段下のギャラリー册へ行ってきた。 そこでキュレーターをやっている友人Yさんが「夜のサロン」という企画を毎月やっている。 今回のゲストは、雑誌TOKION JAPAN編集に携わったり、イラストを描かれたり、クリエイティヴナウなどのイベントを立ち上げ…
自分のためにも忘れないうちに書いておきたいメモランダム。 「自由になる方法」を説いている歌を聞くのが好きだった。もしかするとそう思いこんでいただけかもしれないと感じ始めたのは、それほど前のことではない。 「自由になるための方法」を説いている…
こないだの買付のとき、 ちょうど「アメリカン・アイドル」シーズン6のフィナーレをやっていた。 ご存じのない方のために説明すると この番組は現在全米最高の視聴率と話題を呼んでいる タレント発掘&育成番組。 全国から数万人のオーディションから選ばれ…
リッキー・リー・ジョーンズがグラミーの新人賞を獲得した1979年、同じく新人アーチストとしてプロモーションが始まっていたカーラ・ボノフと、どちらが後に大きく育っていくアーチストになるか、仕事場で議論になったことがあった。 優秀で敏腕なプロデュー…
いつの頃から4ビートのウッドベースのウォーキングが好きになったのか、よく覚えていない。 そういえば高校の頃に、自室にウッドベースがあって、ベースのフレーズをコピーして弾いていたことがあった。 あれは、確か長谷川きよしのレコードだった。曲は「…
頭の上にホイップ・クリーム。 うれしいんだか、気恥ずかしいんだか、 ぼくにとっては、たまんないジャケのひとつ。 アメリカ西海岸シアトル周辺で活動したデイヴ・ルイス。 つんのめるようなビートでオルガンを弾く。 このアルバムは ハーブ・アルパート&…
「良い音楽は死んだなんて誰が言った?」 音楽家ならば、 一度はこういうセリフを吐きながら 自分の作品をプレゼンしてみたいものだろう。 そして、 自分の作品について 誰かにこういうことを言ってもらえるのなら なおさら幸福だろう。 このアルバムの主人…
似てる。 それだけなんだけど、そう思った。 先日のニュースにあった子供型ロボットと、本盤のジュニア・マンスの顔立ちがなんかそっくりで。 「エッ、エッ!」と、鳴くらしい。 こわっ!! ・・・で、ジュニア・マンスの本作はというとタイトル通り、若手屈…
真実は小声で語られるものと思っている。 マイクの前で大声を張り上げ、手を振り廻しながら口角泡を飛ばして散らかる言葉には、真実なんて感じられない。自信満々にして押しまくるその種の声には、馴染めない。 カール・サンドバーグは、20世紀前半に活躍し…
ピアニストで作曲家のアレック・テンプルトンは 高名なオルゴール・コレクターでもあったという。 このレコードは、その彼のコレクションを集めて RCAヴィクターのスタジオで鳴らしたもの。 というわけで、 彼自身はここでは演奏していない。 ネジを巻いて、…
同じく黒人女性シンガーのニーナ・シモンが、60年台の終わり頃だったか70年代に入ってからだったか、自らのルーツを確かめる意図を携えてアフリカを訪問する。Back To Africa という60年代の黒人運動のひとつの方向性に呼応しての行動だった。 その後に彼女…
プリファブ・スプラウトの曲を初めて聴いたのは 小林克也さんがFMでやっていた深夜番組。 流れたのはファースト・アルバムの「スウーン」から 「クドゥント・ベア・トゥ・ビー・スペシャル」。 「イギリスからまたユニークな新人バンドが現れましたね」 と紹…
今日のブログを書くにあたって、 このレコードで思いついたネタは2本。 ひとつは 飲み会のどんちゃん騒ぎの一部始終が録音されていたとして、 もしそこに集ったのがとてつもない芸達者、音楽達者ばかりなら それはエンターティンメントとして成り立つか? 答…
ラテン、クラシック、ロックなどのメロディをウクレレで弾いちゃう。デヴィッド・ローズの「ホリディ・フォー・ストリングス」なんて、セミ・クラシック・タッチの早弾きヴァイオリン・メロディをウクレレで弾いちゃうかと思うと、クラシックス・フォーの「…
BSEやらなんのその、某所の松●に行ったときのこと(注・"銀座の"でなくて)。 牛丼を食べている途中、まだ半分くらいしか食べてないその時であった! カウンター越しに店員さんがハツラツと 店員「おかわりいりますか?」 えっ!? そんなのありなんですか?…
クアイア・コーラスというと必ず名前が挙がるのが、レイ・チャールス・シンガーズとノーマン・ルボフ・クアイア。 レイ・チャールスは、ペリー・コモ・ショーの音楽監督を永らくつとめていた。その傍ら自らの名を冠したシンガーズを組織しており、音源や映像…
アメリカの夕方は長い。 買付に出向くようになって最初の夏、 そのことに気が付いた。 日本でも夏至のころには 日没が夜7時をまわるものだが、 北米だと夜9時近くなっても、 まだ明るかったりする。 夕方、 すなわち、イヴニングに相当する時間帯が 5時から9…