2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Klaatu クラトゥー / Hope

クラトゥーという名のグループには ビートルズの変名かもしれないという うわさがあった。 そんなほほえましいエピソードは ぼくが東京に来た80年代の終わりあたりまでは ちょっとした小ネタだったと思う。 今、そんなことを 真に受けるひとはいないだろうし…

Percy Faith パーシー・フェイス / Disco Party

ポップス・オーケストラにおける70年代のディスコ〜16ビート作品。 この一曲となるとカラヴェリの「Begin The Beguine」だろうか。 最もすっきりと気持ちがいいアルバムは、フランク・プウルセルの「Cole Porter Story」。 最も熱っぽくダイナミックなアルバ…

Amarlia Rodrigues アマリア・ロドリゲス / The World’s Greatest

先日、ファドのライヴを聴く機会があった。 ライヴに先だって、ファドについての解説があった。最近の研究ではファドはポルトガル生まれの音楽ではなくて、ブラジルで生まれたものがポルトガルに伝わったものとわかってきたこと、ファディスタ(ファド歌手)…

Stan Getz スタン・ゲッツ / Marrakesh Express

アメリカ買付で車に乗っていて オールディーズやクラシック・ロックのラジオを聴く。 前にも書いたかもしれないが、 クリアチャンネルという企業による FMラジオ局の買収がアメリカでは進んでいて、 基本的にどの局でも どの州でも かかる曲は似たり寄ったり…

Al Caiola アル・カイオラ / Let The Sunshine In

他人のそら似という言葉は 結構あなどりがたいもの。 ドッペルゲンガーみたいな伝説は 欧米でも古くからよくあるし、 同じ顔の人間を3人見たら死ぬ、なんて 言い伝えもあったように思う。 ウェブの写真では小さくてわからないかもしれない。 この書き割りの…

Edgar Winter エドガー・ウィンター / Edgar Winter Album, The

ラリー・レヴァンと共にNYハウスの仕掛人として知られるトム・モールトン。シグマ・サウンド・スタジオを中心に活動し、裏方に徹する辣腕プロデューサー。 プロデュース・ワークでは主にファースト・チョイスや、B.T.エクスプレス、MFSB、グロリア・ゲイナー…

The Surf Symphony Conducted by Jan Rubini / Song Of Summer

レコードを買い始めた頃。 何処のお店でも敷居が高いと感じた。なにしろこちらは、高校生。 試聴ができない店もあったし。 で、密かに決めたこと。 コーラスのレコードを買う時は、「虹の彼方に」が入っているものにする。 そうして出会った人知れず素晴らし…

Mongo Santamaria / Workin’ On A Groovy Thing

2月22日は 「猫の日」だそう。 理由は 「2・2・2」で 「ニャン・ニャン・ニャン」と読むから。 それなら 2月2日で「ニャン・ニャン」でもいいんじゃない? もっと言うと、 英語では猫の鳴き声は 「ミャオ(meow)」だから 「ミャオ・ミャオ」で 3月3日も猫の…

John Hartford ジョン・ハートフォード / Aereo Plain

アルバム冒頭と終曲に「ラジオを点けて(Turn Your Radio On)」。この2曲にはさまれるようにして、ジョンの書いた作品が並ぶ。 15秒ほどの番組間のステーション・ブレイク・ジンングルが流れたり、昔を懐かしむ気分が歌われたり、へんてこな声のコーラスが…

Margie Joseph マージー・ジョセフ / Phase II

このアルバムをおもしろいと思ったのは、収録の「I'll Always Love You」に耳が止まったから。 面白いように転調が繰り返される曲なのだ。 最初に聴いたときにおやっと思った。でも、あまりに自然にコードが流れるので、自分が何におやっと思っているのか、…

Burt Bacharach バート・バカラック / Reach Out

「ナポレオン・ダイナマイト」こと 「バス男」という映画。 少し前になるが、 日本でもかなり話題になったので ご覧になった方も結構いらっしゃるだろう。 ナード(オタク)でひ弱な男の子が 一発逆転物語を 独特の目線で描いたこの映画。 実は 当初は自主制…

Al Kooper アル・クーパー / I Stand Alone

アル・クーパーが コロムビア時代に発表したソロ・アルバムで 本国アメリカできちんとCD化されているものは 一枚もない。 当時、結構話題になったと思われる この「I Stand Alone」ですら、 未だに顧みられずにいる。 アメリカの 最近のインディーズ・シーン…

Johnny Smith ジョニー・スミス / Man With The Blue Guitar, Th

「カレセンー枯れたおじさん専科」という本が出ている。 「カレセン」 はじめて聞いたときは「枯れ戦」だと思い、「枯れ葉剤、ベトナム戦争、あ、アメリカ大統領選・共和党候補のマケイン氏の話題かな…」なんて考えてはおりませんが、とにかく「セン」という…

Anne Murray アン・マレー / I’ll Always Love You

ジョン・スチュワートが亡くなったことは、松永クンがこのブログでも記していた。 カンバーランド・スリーを経てキングストン・トリオに加わり、シンガー、プレイヤーとしてのみならず、作詞作曲家、コンセプト・メーカーとして第二期トリオの隆盛に多大な貢…

Franck Pourcel Grand Orchestre フランク・プウルセル/ Concorde

世に飛行機ジャケ・ファンという方がいることを、最近になって知った。 飛行機の機体が美しく映っているジャケットを見ると、ぐっと気持ちが動くという。どうも機内の写真では、ダメらしい。 さしずめこのコンコルドを映し込んだジャケは、そうしたファンの…

Maggie And Terre Roche / Seductive Reasoning

「ねえお姉ちゃん、 こないださあ」 そんな声が聞こえてきそうなジャケット。 のちのローチェス。 マギーとテリーのローチェ姉妹の デビュー・アルバムである。 ローチェスとしての再デビュー作が ロバート・フリップのプロデュースということもあり 少なか…

Fifth Avenue Band / Fifth Avenue Band

優れた才能が集う、かけがいのない一瞬が産み落とした音楽という表現は、こういうアルバムを語るときにのみ許される修辞ではないかと思う。 かつてぼくは、こんな風にフィフィス・アベニュー・バンドの事を記した。 「フォーク・ロックやラテン、R&B、ブラス…

Grady Tate グラディ・テイト / After The Long Drive Home

プロローグが終わると、アルバムのタイトル曲が流れ始める。 イントロに続いて、渋い声の語りが聞こえる。 どうも女性に語りかけているようだ。「Long Driveを終えて、家に着いたよ」とつぶやくように言う。いましがた別れて来た女性に向けて、独り語りをし…

Stephane Grappelli And David Grisman / Live

敬意をこめ共演を喜びつつ「The Man With The Violin!」とステファン・グラッペリを紹介するデヴィッド・グリスマンのアナウンスから、アルバムは始まる。 グリスマンたちが始めたジプシー・ジャズ風味満点のドーグ・ミュージック。そこに本家中の本家、ホ…

Biff Rose ビフ・ローズ / Thorn In Mrs Rose’s Side

僕のせいで「メアリー」が「まりい」になってしまった。 ちょっと昔話を。 「ちょっと好きな仕草があるんだ。」 「えっ! 何? どういうとこ?」 「言ったら、次からそれを意識するじゃない。だから、言わない。」 「気になるぅ〜! 教えてよ!」 次の日から…

Peter, Paul And Mary ピーター、ポール・アンド・マリー / Album

このぼくに「『外国にたくさん行き過ぎてしまった』的な、ちょっぴり面白いところがある」人物であるとの評が向けられた。 えっ、なに? それってどういうこと? しつこく聞き出してみると、「Peter, Paul & Mary」のことを、無意識に「ピーター、ポール&メ…

Steve March スティーヴ・マーチ / Lucky

ハイファイのスタッフが日替わりで書き続けている当ブログ。 そろそろ2年ぐらいかと思ったら, 偶然にも今日で600日目。 明日書くひとは 601番目の栄誉となります。 パチパチ,前祝い。 で,600回も続いてくると, 今日書こうとしているレコードのことも 以…

Caravelli カラベリ / Il Jouait Du Piano Debout

「Il Jouait Du Piano Debout」は、フランス・ギャル最大のヒット曲。1980年に2ヶ月間にわたってフランスのチャート1位を独走した。 同曲のオーケスラ版カバーを冒頭においたカラヴェリのアルバムがこれだ。 1980年代にもなると、カラヴェリでさえ日本に紹…

Peter Ostroushko ピーター・オストルーシュコ / Buddies Of Swing

難読地名や 難読名字というものが アメリカにもある。 先住民族の言葉に語源を持つもの、 東欧系移民のルーツを持つもの、 その他もろもろ。 ハイファイでは しばらく前から アーティスト名に片仮名表記をつけている。 そういうときに困るのが 難読名字。 日…

The New Christy Minstrels / On Tour Through Motortown

ニュー・クリスティ・ミンストレルスには、60年代初頭に誕生し、その後にソロ・デビューを飾るケニー・ロジャースやキム・カーンズ、バリー・マクガイア、テルマ・カマーチョのほか、MFQのジェリー・イエスターなど、幾多のアーチストを擁したバンドだ。今で…

The Ames Brothers エイムス・ブラザース / Desitination Moon

あれは何歳のころだったか、 お寺で町の子供たちを集めて 「東映まんがまつり」の上映会があった。 メーンイベントは 「地球攻撃指令 ゴジラVSガイガン」。 資料を見ると昭和47年公開となるが、 それじゃぼくは4歳だ。 さすがにもうちょっと歳を取っていたは…

Nelson Riddle ネルソン・リドル / Communication

こちら東京は今冬初の雪景色。 出勤時に足が濡れて寒いのなんの。 本日の一枚はかつてMPS音源の傑作コンピCD「Snowflakes」に収録された「Uptown Dance」を収録した Nelson Riddle ネルソン・リドル / Communication ヒンヤリした空気が心地良いオーケストラ…

Jim Kweskin ジム・クエスキン / Jump For Joy

このところ、菊地成孔さんが書かれたジャズについての本をずいぶんと読んだ。楽曲や演奏のアナリーゼもおもしろいし、ジャズの歴史のダイナミズムについても、思わずうなずかされることが多い。もしかすると、21世紀のいま読むことが出来る最も刺激的なジャ…

The Avalanches アヴァランシーズ / Ski Surfin’

サーフィン/ホットロッドに付き物の ギターインストを 舞台を雪山に置き換えてみたのがこのアルバム。 冬や雪をテーマにしたアルバムは どちらかと言えば 山荘の暖かさや 雪夜の静けさをイメージしたものが多い。 もしくは 雪山ヤッホー的ないさましさとい…