2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Harold Betters ハロルド・ベターズ / Funk City Express

「電車」か「汽車」か それが問題だった。 田舎の母親は 「電車」のことを「汽車」という。 「汽車でいきなっせ(いきなさい)」というフレーズは 高校時代まで頭の中で完全にデフォルト設定だった。 実際には しゅっしゅっぽっぽな「汽車」は ぼくが生まれ…

Allan Thomas アラン・トーマス / Picture, A

つい先日、とある雑貨屋さんでゴッホのフィギュアを買った。そのお店には他にもユングやアインシュタインなど偉人たちのフィギュアが並んでいた。 もちろん遊びが大好きなUSAプロダクツで予想通りC級の造形クオリティ。パッケージには「ACTION FIGURE」の文…

The Delta Rhythm Boys デルタ・リズム・ボーイズ / Same

デルタ・リズム・ボーイズの音源は、なぜかCD化が進んでいない。かつてダスティン・ホフマン主演の映画「レインマン」(1988年)のサウンド・トラックに「ドライ・ボーンズ」が用いられていることをロードショーを見て知り、サントラCDを買ったことがある。そ…

Sammy Davis Jr. サミー・デイヴィス・Jr. / That’s Entertainment

サミーに初の全米ナンバー・ワンをもたらした「キャンディ・マン」の 二匹目のドジョウなアレンジで歌われる「シンギン・イン・ザ・レイン」だが そうとはわかっていても 子供コーラスとサミーの楽し気な歌のキャッチボールには 心をうばわれる。 「シンギン…

We Five ウィー・ファイブ / You Were On My Mind

ウィー・ファイヴは、メンバーのジェリー・バーガムとマイケル・スチュワートのふたりが仲間を巻き込みながら始めたフォーク・グループが、スタートだった。マイケルはジョン・スチュワートの弟で、おそらくキングストン・トリオに加入した兄の関係から、レ…

Danny Davis And The Nashville Strings / Play Instrumental Versio

ハーマンズ・ハーミッツ。 かつてラジオの洋楽ヒットチャート番組にかじりついていころ、彼らの音楽はたまらなく魅力的なサウンドだった。バンジョーの響きが印象的な「ミセス・ブラウンのお嬢さん」とか、キャッチーなメロディに心奪われた「見つめあう恋」…

Taj Mahal タジ・マハール / Mo’ Roots

いったい何年前か忘れたが、 とある夜中のDJパーティー。 適当に酔っぱらっていたときに 誰かがこのアルバムから 「Why Did You Have To Desert Me?」をかけた。 レゲエ色の強いアルバムにまぎれこんだ カリビアン・メロウ・ファンク。 思いがけないナイスな…

Nikka Costa ニッカ・コスタ / Nikka Costa

人の性とはすごいもので、80を超えてもなお性欲に関しては盛んだいう。男でも女でもそれは同じらしい。 もちろん、女性の生理的なことに関してはすでに子供を産めなくなってはいる状態ものの、である。性行為は年をとれば自粛というかまぁ、「不断の努力」(…

Shirley Horn シャーリー・ホーン / Shirely Horn With Horn

トランペット4本、 トロンボーン4本、 フレンチホルン4本。 名花シャーリー・ホーンの後ろで鳴る 12本のホーン。 そのアレンジの妙を聴くだけでも最高のレコード。 もっといいのは、 ジャケットで3本のホーンを抱きしめる彼女の写真。 この抱き方が芸術的だ…

Ed McCurdy エド・マッカーディ / Best Of Ed McCurdy

初めてタバコを吸ったのは、中学3年だったか。 その味に魅かれてというよりも、大人がタバコを吸っている様が、何ともカッコ良く見えてのこと。 例えばパリの街の裏町の暗がり。口にしていたタバコを足下に捨てて、ジャン・ギャバンがコートの襟を立てて歩…

Count Basie カウント・ベイシー / Basie Rides Again

ベイシー、ベスパに乗る。 ベスパに乗っていた友だちがいた。 その友だちとは今でもよく会うが、 今はもうベスパには乗ってない。 だから過去形だ。 たまに二人乗りさせてもらうこともあり、 男性同士なので抱きつくわけにはいかず、 シートの下を手で支えて…

Boston Pops Orchestra : Arthur Fiedler, Conduntor / Star Dust

アメリカの素顔を知りたくて、現地で暮らしている日本人の方のインターネット上の記事を探して、いくつか読んでいる。 そのひとつがシカゴの不動産業界で働いている明美コーンさんという方の「アメリカ便り」。これがとてもリアリティがあって、おもしろい。…

Buddy Greco バディ・グレコ / Modern Sounds Of Hank Williams

ハンク・ウィリアムスの「泣きたいほどの寂しさだ(I'm So Lonesome I Could Cry)」がもともと好きな曲だから、思わず耳が止まった。オリジナルではごく素直な3/4拍子の曲を、シャッフルする6/8拍子にアレンジしている。まるでジャズ・ワルツのような感じに聞…

Dion And The Belmonts ディオン&ベルモンツ / Together Again

昨日は夜の新宿のことを書いたので 今日は昼のマンハッタンのことを。 ディオン&ベルモンツの面々が立っているのは セントラルパークの中。 ちょうど50丁目あたりのビル群を背にして立っている。 何となく、 この場所は特定できそうな気がする。 60年代にし…

Reg Owen And His Orchestra レグ・オーウェン / Hypnotic Swing

「いつもレコードのことばかり考えている人のために。」に 「新宿アラウンド・ミッドナイト。」という見出しがある。 新宿の真夜中をつかさどっていた歌舞伎町。 そのシンボル的存在だった新宿コマ劇場が なくなるのだというニュースを聞いた。 新宿コマがな…

Robert Farnon And Tony Coe / Pop Makes Progress

「いつもレコードのことばかり考えている人のために。」の見出しの一つに、「1970年代「現代の美術」という画集が漫画代わりだった。」がある。 その中に言わずもがな希有の天才・横尾忠則画伯の作品が取り上げられている。それにしても素晴らしいチョイス(…

Rod McKuen / Back To Carnegie Hall With Stanyan Strings

「いつもレコードのことばかり考えている人のために。」の見出しの一つに、「裸のマハ、着衣のマハ」がある。 ご承知のように、これはスペインの画家、ゴヤが書いた2対の絵のタイトルだ。体を横たえたマハが、着衣の姿と裸体の姿で同じポーズで描かれる。「…

Susan (Loretta Long) スーザン / Susan Sings From Sesame Street

「ABCDEFG〜」をメロディに乗せてうたう「ABCの歌」、 だれでも知ってる曲ではある。 ためしに歌ってみてください。 せーの! (待ってます) ……さて、 ぼくも含め大半のひとは こういう譜割りで歌ったはず。 ABCDEFG HIJKLMN OPQRSTU VW〜(ここを伸ばす)X…

Ray Conniff レイ・コニフ / Send In The Clowns

ガール・ジャケの自分的最高峰は、ウディ・ハーマンの「ウディズ・ウィナーズ」。つい先日、上梓された「いつもレコードのことばかり考えている人のために。」をペラペラとめくっていたら、このジャケットが大きめに扱ってあったので、うれしくなってしまっ…

Anita Kerr Singers アニタ・カー・シンガーズ / Grow To Know Me

スイスに暮らすミセス・アニタ・カーからメールが届いた。 つい先日、僕の持っているアニタ・カー関連音源をまとめたリストを送ったのだが、その返信だった。 リストを見て、彼女は大変に驚いたのだそうだ。 信じられないかもしれないけれども、リストにある…

John Sebastian ジョン・セバスチャン / Welcome Back

「CDジャーナル」という雑誌で 細々と隔月連載のコラムを書いている。 もう5年くらいになるのかな。 「暁の輸入盤ハンター」というタイトルで 輸入盤のDVDを毎回一本ずつ紹介していくのだ。 というわけで 実益も兼ねて 買付に出かけたときはDVDも買い込む。 …

Neil Young ニール・ヤング / Harvest

「アウト・オン・ア・ウィークエンド」を聴くと 旅に出たくなると言った大学の先輩がいた。 先輩によると 極論してしまえば この曲はイントロの ベース、ドラム、ギターだけの数小節がすべてで、 ニール・ヤングのハーモニカと歌はおまけのようなもの。 この…

Camarata And The Mike Sammes Singers / Fiddler On The Roof

まずは、昨日の御礼を。 「Audience!」にお越しいただきました皆様、ゲストDJの平林さん、有り難うございました。 今回の代官山Eau Cafeでは、屋上のテラスでお酒を飲みながら歓談という、過去に無い新たな愉しみを発見してしまいました。気温・湿度も最高に…

Joni James ジョニ・ジェイムス / Little Girl Blue

「わしゃジョニ・ジェイムスと知り合いなんじゃよ」と そのおじいさんは語った。 カッカッカとよく笑い、 一度話しはじめたら止まらないおじいさん。 週末だけオープンする このフリーマーケットで レコードを売っている。 新しいお客が来ると 一瞬そちらに…

Dionne Warwick ディオンヌ・ワーウィック / Dionne

久しぶりにこのアルバムを聴いた。 制作に当たったのは、ハル・デヴィッドとバート・バカラック。ディオンヌをスターダムにのし上げた60年代きっての作家コンビだ。 じんわりともりあがっていく情感。大見得を切る事は無いけれども、地味深いサウンドと確実…

Johnny Russo and Friends ジョニー・ラッソ / Only Just A Dream

このところ訳あってジョニー・ラッソのレコードとCDを聞きまくっている。 こうして一人の人の音楽をまとめて聴いていると、ジョニーの場合は30年余の時間になるのだけれども、その長い時間を通して変わらないもの、彼の体の中をずっと流れているものに、ふと…

Rooftop Singers ルーフトップ・シンガーズ / Walk Right In

1ヵ月で有名人になり、その顛末を手記にすればギャラが10万ドル。親友に妻を盗られた中年コラムニストのトムはこのオファーを受け、人気女優のアレクサンドラに目的を明かしたうえでデートを申し込んだところ、思いがけない事態が始まってしまう。オースト…

Louis Armstrong / Louis Armstrong And His Friends

サッチモこと ルイ・アームストロングは 1971年7月6日に亡くなった。 このアルバムはサッチモ最後の スタジオ・レコーディングとされている。 発売は1973年。 レコーディングは1970年の5月に 数日に分けて行われた。 亡くなる約一年前のことだ。 おそらくサ…

いちかたいとしまさ / ホーム・グロウン

いちかたいとしまさ待望の いや待ちわびすぎた 人生分の待ちぼうけを収めたファースト・アルバム 「ホーム・グロウン」が発売されました。 ハイファイでも本日より取り扱いを始めました。 当店でお買い上げのお客様には もれなく特製のCD-Rをお付けします。 …

Mary Love Singers / Chuck-Full Of Country And Western Favorites

ここ最近、日曜日の更新が遅くなって申し訳ございません。ひとえに私めの不徳の致すところでございます。夜ご飯食べて横になったら寝てしまいました。「くっちゃらね」ということで、DJたまごの本領発揮、ますます丸い身体になってきていると自覚しています…