2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Dr. Buzzard’s Original Savannah Band / Calling All Beatniks

Calling All Beatniks! まずタイトルが良いですね。 Dr. Buzzard's Original Savannah Bandは、従来のジャズやソウルのイディオムを引き継ぎながらも、人種の坩堝と化したニューヨークらしい多彩なエッセンスを加えた、古びれない音楽を聴かせてくれます。 …

Hawaii Calls ハワイ・コールズ / Fire Goddess

ついこのあいだのこと、ハワイ・コールズのとあるアルバムの見出し文に、こう書いた。 「ハワイの幸せを世界に伝えた音楽」。 あとでネットに上がっているテキストを見て、我ながら言い得て妙だなと思った。 ハワイ・コールズとは、全世界に向けて放送され人…

The Clark Sisters クラーク・シスターズ / Swing Again

クラーク・シスターズは、アンとジーンとペギーとマリーの4人姉妹。ドーシー兄弟の長男でトロンボーン奏者のトミー・ドーシー率いるオーケストラの専属コーラスとして1040年代に数年に渡って活動を共にした。 トミー・ドーシーのオーケストラと言えばコーラ…

Terry Cashman テリー・キャッシュマン / Talkin’ Baseball

テレビでサンフランシスコ・ジャイアンツとテキサス・レンジャーズの試合を見ていた。 7回表が終わったところで、「Take Me Out to the Ball Game」が歌われる。スタンドの観客が立ち上がり、体を動かし背伸びをする動作がテレビに映し出される。 7回の表と…

Marty Cooper Clan / New Sounds...Old Goodies

レイ・コニフ・シンガーズのあまりのヒットぶりに、よく似た企画をRCAスタッフから依頼されたボブ・トンプソンが、「mmm, Nice!」など一連の作品を作ったというストーリーについては、一度このブログで書いた。ボブの作品は、あまりヒットしなかった。その…

Billy Meshel / A Love Song Of A. Wilbur Meshel

なんともイカさないジャケットだ。始めて見た時に、そう思った。 それからもう何年も経っているし、それほどに簡単に右から左に見つかるレコードでもないのだけれども、手にする度にイカさないジャケだと思う。 制作スタッフにどういう意図があったのか、読…

Joe Rene Complex, The / Music To Read The Pretenders By

作家の乙武洋匡さんが「ハロウィンの衣装はやっぱり達磨でしょう」と自虐ギャグをつぶやく一方、おっぱいが3つある女の子がSODからAVデビュー。 そして、20光年先にある"第二の地球"と謳われる赤色矮星「グリーゼ581」からは、文明によるものと思われる規…

Darling And Street ダーリン&ストリート / Home

ハイファイのリストを見ていて、「ふたりのポップセンスが爆発した傑作アルバム「Possible Dream」(見つかりにくくなってきました)に収録の一曲」と書かれているのを見て、「見つかりにくくなってきました」のところで、ああ、その通りだなあと思った。そ…

Boots Randolph ブーツ・ランドルフ / Yakety Sax

ヤケティ・サックスをヒット・ポップスとして聴いていて、どうしてこういう曲が出来上がったのかに付いて、思いが至らなかった。ノベルティ・タイプの一曲なのかな、くらいの気持ちで聴いていた。 それが、ハイファイのサイトの紹介文を読んでいたら、「ナッ…

The Moments モーメンツ / Walk Right In

この「ウォーク・ライト・イン」という曲が いったいだれの何という曲で どうして有名なのか それを知る前に ぼくはこの曲を知っていた。 それは 小学5年生だったときのこと。 デビューしたての松田聖子が大好きになったぼくは 彼女がはじめた たあいもない…

The Moments モーメンツ / Walk Right In

ウォーク・ライト・インは、エリック・ダーリン率いるフォーク・グループ、ルーフトップ・シンガーズによるポップ・ヒット。元々は戦前のブルース・シンガー、ガス・キャノンの持ち歌だったナンバーをアダプトしたものだ。 エリックが古道具屋の片隅でガス・…

The Amigos アミーゴス / Goes Latin

午前中、NHK BSでニューヨーク・ヤンキースVSテキサス・レンジャースの試合を、ぼんやりと眺めていた。リーグ優勝に向けて、レンジャースの方がどうも優勢らしいが、メジャーリーグの試合を見る時の関心事となると、いつもながら客席の人たちの服装に向いて…

The Toys トーイズ / Silver Spoon

ぼくぐらいの世代(1968年生まれ)には ビリー・ジョエルの「イノセント・マン」は 大事なアルバムだった。 ニューヨークのブロンクスに生まれ ロングアイランドで育ったジョエルが 自分を育てた50年代後半から60年代初頭の音楽を 自分のなかで吸収して きち…

Mark James マーク・ジェイムス / Suspicious Minds

「サスピシャス・マインド」と言えば エルヴィス・プレスリー、1969年の全米ナンバーワン・ヒット。 その曲をマーク・ジェイムスが書いたことは おぼろげに知っていたが、 オリジナル・ヴァージョンとして 本人が歌ったものがその前年にリリースされていたこ…

Quincy Jones / クインシー・ジョーンズ Big Band Bossa Nova

子供の頃から、ジブリ作品や北野武監督作品で耳にした作曲家・久石譲さんの音楽。 個人的には、北野武監督作品「キッズ・リターン」のテーマ曲に、当時とてもハマってしまって、レンタル期間中、何度もビデオテープを巻き戻しては聴いてました(サントラ買え…

Dennis Yost / Three Biographical Features On The Classic One

つい先日、Everything Is Everything の「Witchi Tai To」と「Oooh Baby」のカプリング・シングルがウェッブショップに紹介されたと思ったら、すぐにお買い上げをいただいた。「Witchi Tai To」は、ハイファイのコメントにあったようにサックス奏者のジム・…

Judy Collins ジュディ・コリンズ / In My Life

ジュディ・コリンズをプロの道に導いたのは、エレクトラの社長、ジャック・ホルツマンだ。 ヴァンガードからデビューし、一躍スターダムに上り詰めるジョーン・バエズの一部始終を見ていたジャックが、自社からバエズの対抗馬をデビューさせようと探し始めた…

The Five Whispers / Moon In The Afternoon

ぼくの好きなシングル盤のラベル・シリーズ、 いつの間にか動物シリーズになったみたいなので(自分でしたんですが)、 今日はひとつお魚で。 ヴェンチャーズや フリートウッズで有名なドルトン・レコードは シアトルに拠点を置くローカル・レーベルながら …

Carmen Miranda カルメン・ミランダ / The Brazilian Bombshell

カルメン・ミランダは、ブラジル、リオのデバートでモデルをしている時にラジオ出演のチャンスをつかむと、1938年にはブエノスアイレスの放送に出演、そしてほどなくアメリカのニューヨークに渡った。 細野晴臣さんが、アルバム「TROPICAL DANDY」において、…

Heaven Bound With Tony Scotti / Come Run With Me

MGMレコードのライオンには いくつかのヴァリエーションがあると 昨日書いた。 ライオンなのかもよくわからない 60年代半ばのキャラクターは 遅くとも1968年までにはラベルから姿を消す。 それに代わるように使用されだしたのが 黒を基調に円形でデザインさ…

Ginny Arnell ジニー・アーネル / Dumb Head

鳥、猫、犬と シングル盤のラベルに住まう動物たちを紹介してきた。 あれ? 何回か前に書いたのは ぼくのお気に入りのラベルを紹介したいという話で 動物シリーズにするとかじゃなかったよな? まあいいか。 まだまだ動物でいかせてください。 MGMと言えば M…

Japan Its Sounds And People

「あそこはヒスパニックの人が多くて…」 「チャイナ&コリア・タウンに比べたらリトルトーキョーなんて、ほんとにリトル…」 「ここらへんは、アーミッシュの人たちの…」 買い付けに行くと、アメリカがいかに多くの人種をかかえる国家なのかわかります。 最近…

The Happenings ハプニングス / Goodnight My Love

昨日は鳥と猫のラベルだったので 今日は犬。 トーケンズが設立したレコード会社、 B.T.パピィのラベルは犬。 B.T.は 彼らの音楽出版社ブライト・チューンズの頭文字、 パピィは子犬のことだけど なぜ社名に付けたしたのか理由はよく知らない。 B.T.パピィと…

The Butterflys バタフライズ / Good Night Baby

今日からしばらく ぼくの好きなシングル盤のラベル、 つまりデザインについて書いていくことにする。 まずしょっぱなは 1964年から66年まで マイク・リーバーとジェリー・ストーラーが ニューヨークで運営していた レッド・バード・レコードのラベル。 文字…

Bruce Roberts ブルース・ロバーツ / A New Kind Of Feeling

クライヴ・デイヴィスが コロムビアの社長を務めた時期(1960年代半ばから70年代前半)を回顧した本 「アメリカ、レコード界の内幕」は 何度読返しても発見ばかりの素晴らしい一冊だ。 しかし 彼がなしとげてきたことの偉大さは重々承知しつつも、 あまりの…

Everything Is Everything / Witchi Tai To

「ウィチ・タイ・トゥ」。 ネイティヴ・アメリカンに伝わる民謡を素材にしたこの曲は ハーパース・ビザールがカヴァーしていたことで 日本では90年代に ソフトロックのリスナーの間で知名度が広がった印象があるが、 本国アメリカでは 60年代末にオリジナル…

Freddie Flute And His Band / Stars And Stripes Forever

チップマンクスのフォロワー(良い言い方)というか 二匹目、三匹目のどじょうを狙う輩が 雨後のタケノコのごとく出現したのは 1950年から60年頃にかけての話。 ナッティ・スクワーレルズとか グラスホッパーズとか ハッピー・チップマンクスとか ウッディ&…

The Quotations クオーテイションズ / Havin’ A Good Time

無呼吸潜水(つまり素潜り)の世界記録は 8分を超えるそうだ。 とは言え、 普通の人間なら 3分間も息を止めてはいられない。 しかし 3分間ぐらい息をするのを忘れるような 何かにのめりこむ瞬間がぼくにはある。 それは シングル盤を聴いているとき。 曲が素…

Chris Connor クリス・コナー / Witchcraft

前回のブログで、紹介した漫画「惡の華」ですが、「え? よくわからない。」と忌憚の無いご意見を頂戴しましたので、少し内容に触れておきます。 「惡の華」と聞いてピンとくる方は、皆様の本棚の端の方をご覧下さい。 そこには、ボードレールは勿論、沼正三…

Los Indios Tabajaras / The Many-Splendored Guitars Of Los Indio

ハイファイのサイトでは、ロス・インディオス・タバハラスという二人の兄弟のことをこんな風に紹介している。「ブラジルのジャングル奥地でギターを拾った2人の男性が奏でた独創的なメロディ。その存在に注目し、「マリア・エレーナ」を弾かせてみたら世界的…