2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Don Ellis ドン・エリス / Haiku

この作品はタイトルでわかるように 「俳句」をテーマに作曲した作品。 しかし、逆に日本のアーティストで海外の詩を題材にした作品(アルバム単体で)あったっけなぁ、と。 詩の朗読作品とかはありそうのなのですが。 リリースが70年代初頭ですので、「俳句…

The Mary Kaye Trioメアリー・ケイ・トリオ / Our Hawaii 

とあるジャンルの音楽が、他ジャンルと交配したり実験的な試みが行われるなどして枠組みがゆるやかになるにつれて、音楽内容を標榜するはずだったジャンル用語が、音楽の方法を表現するコトバに変わる。 ジャズ・ミュージシャンが「フォーク・ナンバーをジャ…

Small Faces スモール・フェイセス / Itchycoo Park

先日 店頭でシングルをお買い上げのお客さんが 「RCAの、このカンパニースリーヴ初めて見た気がする」と ちょっと驚いたような感じで すこしの間しみじみとそのシングルを眺めていた。 カンパニースリーヴとは シングルにジャケットを基本的に用意しないアメ…

Nancy Marano / Keep Your Hands Off My Baby

アメリカのシングル盤は ほとんどの場合 真ん中に穴の空いたペーパースリーヴに入った状態で 売られている。 人気者には ピクチャースリーヴという 写真や絵を使った綺麗な外装が用意されることも多いが、 今、中古レコード屋で見かけるものも 9割がたは特別…

Patti Page パティ・ペイジ / Gentle On My Mind

収録の「Green Green Grass Of Home」、邦題では「思い出のグリーン・グラス」。 ずっと昔から不思議な歌だなあと思っている曲のひとつ。獄中の囚人の一夜の夢が歌われる。なにしろリアルに死刑執行を目前にした囚人の歌なのだ。 汽車に乗って昔のままの故郷…

Caterina Valente カテリーナ・ヴァレンテ / Golden Favorites

じわじわとラテンの音楽への興味が増している。 ラテン音楽を世界に広がっていく際に、大いなる存在だったのだなと今更ながらわかってきたのが、キューバの作曲家、エルネスト・レクォーナだ。 レクォーナにちなんで名づけられたレクォーナ・キューバン・ボ…

Dr. Buzzard’s Original Savannah Band / I’ll Play The Fool

シングル・ヴァージョンという言葉がある。 シングルで発売されたヴァージョンと アルバムに収録されたヴァージョンで アレンジやヴォーカルを違うものにしているときに 使われる言葉だ。 シングルだけのヴァージョンといっても おおまかに言ってふたつの違…

Erroll Garner エロール・ガーナー / Gemin

このアルバムでもそうだが、グングンと前に進む推進力のあるリズムが、エロール・ガーナーの持ち味だ。ピアノのフレージングに耳が行くと言うよりも、上下左右に揺れるそのリズムに乗せられてしまって、あっと言う間に曲が終わってしまい、気がつくと爽快感…

The Sounds Orchestral サウンズ・オーケストラル / One More Time

ジョニー・ピアソンに興味があった。抑制が効いている控えめのピアノ演奏の人と思っていたので、サウンズ・オーケストラルのピアノがジョニー・ピアソンと知ってからは、余計に興味が湧いた。サウンズ・オーケストラルでの演奏は、別人のようにヒップだから…

Ry Cooder / Billy The Kid / Boomer’s Story

DJをするときに7インチを 毎回必ず何枚か持っていくのだが 家での保管がなってないため 毎回目当てのシングルを探すのに苦労する。 LPの方は ツマの偉大なる助けで 数年前からジャンル無視でアルファベット配列になった。 ウィズ・ア・ビッグ・ヘルプ・フロ…

Burt Bacharach / Raindrops Keep Fallin’ On My Head

「雨に濡れても」は 映画「明日に向かって撃て」の主題歌で B・J・トーマスの歌で大ヒットした。 サウンドトラック盤の方も大ヒットし、 それまでコミカルな映画や なんとなくB級な映画のサントラ仕事が多かった バカラックとハル・デヴィッドにとって 長く…

Hair Stylistics ヘア・スタイリスティックス / WILD HAIR STYLE

他所のお店のグッズのことになりますが、まずはコレを とあるアニメのレコードバッグ 国民的人気アニメ(※深夜枠です)と、まさかのコラボレーション(パロディされた側は知っているのだろうか)。 個人的にあのバッグは嫌いなのだけど……、、、羨ましい。 話…

Horst Jankowski ホルスト・ヤンコフスキー / Piano Affair

ウェーバーが作曲した「魔弾の射手 序曲」についての解説を聞いた。 NHK-BSの番組「名曲探偵アマデウス」の最新回が取り上げていた。 序曲の冒頭においてホルン4本によって演奏されるメロディが、ドイツの人が大好きな森の中の散歩をイメージさせるものと紹…

Lenny Breau レニー・ブルー / Five O’Clock Bells

俳優のジャック・レモンがアクターズ・スタジオ・インタビューに出演した際のこと、自身がアルコール依存症だったことを告白した瞬間に、聞き手のジェームズ・リプトンが心底から驚いた顔をした瞬間が忘れられない。 「酒とバラの日々」の話をしていると、ふ…

Luiz Bonfa And Maria Toledo / Whistle Samba

ちょっとした用事で あるソフトロックのグループのシングル盤を調べた。 すると驚いたことに わずか数年の活動期間中に そのグループは20枚近いシングルを リリースしていたことがわかった。 大ヒットと言えるような曲もないのに その数は異例としか言いよう…

Jan August ジャン・オーガスト / Latin Rhythms

ギタリストのディック・デイルが演奏したことで知られる楽曲「ミザルー」がギリシャに起源を持つものと、このアルバムのコメントを読んでいて、改めて思い起こすことになった。 アメリカのウィキペデイアを読むと、すでに1927年からギリシャのアテネでミカリ…

Karon Rondell / You Don’t Need Me For Anything Anymore

プロモーション用のシングル盤は アメリカ中にあるあちこちのラジオ局に配られる。 膨大な量のシングルを整理するために ラジオ局が効率的に利用していたのが レコードの中央のラベル部分。 レコードを入れておくスリーヴに書いておいてもいいのだろうが、 …

Spiral Starecase スパイラル・ステアケース / I’ll Run

スパイラル・ステアケースの 「モア・トゥデイ・ザン・イエスタデイ」が アメリカでは今でも親しまれているヒット曲なのだと知ったのは 数年前に見たドラマ「アリーmyラブ」がきっかけ。 クリスマス・パーティーの席上で この曲を歌いながら求愛するという …

Bobby Darin ボビー・ダーリン / Me And Mr. Hohner

お恥ずかしい話だが このシングル、ミスプレス盤なのだ。 ミスプレスと言っても 中に入っている音には何の問題もない。 問題なのは盤に貼付けられたラベルのこと。 A面とB面が逆になってしまっているのだ。 日本だと こういう商品が発覚したら即刻回収。 正…

Bert Kaempfert And His Orchestra / Moon Over Miam

おとといの続き。 しばらく前のこと、ベルト・ケンプフェルトのアルバム収録曲「Moon Over Napoli」(邦題は「ナポリの月」)を聞いていて、メロディが「スパニッシュ・アイズ」と全く同じであることに気づいたことがある。どうしてなのだろうと思ったが、そ…

Chris Montes クリス・モンテス / Go Head On(B面)

シングル盤のB面は 制作サイドやレコード会社のさまざまな思惑が入り乱れている。 そんな話の続き。 先週の土曜日、 恵比寿tenementのDJパーティーで ゲストをお願いした水上徹さんと どういう流れだったか シングル盤のB面って政治だよね的な話になった。 …

Jeannie Thomas ジーニー・トーマス / Sings For The Boys

名曲の誕生秘話というものがある。 例えばグルジアの国民的な画家、ニコ・ピロスマニ(素晴らしい画家!)がフランス人女優マルガリータを深く愛することを示すために、彼女の泊まるホテルの前の広場を花で埋め尽くしたという伝説に基づいた「百万本のバラ」…

Percy Faith パーシー・フェイス / Li’l Abner

「夜のストレンジャー」という曲がある。フランク・シナトラの1966年の全米1位のヒット。シナトラに11年ぶりに全米1位の栄誉を授けてくれた曲だ。作曲はドイツのプロデューサーでオーケストラ主宰者のベルト・ケンプフェルト。 調べものをしているうちに、こ…

Brenton Wood ブレントン・ウッド / Gimme Little Sign

「B面は政治なんだ」 これはハイファイのボス、大江田さんから最近聞いた名言。 シングル盤にまつわるあれやこれやをここで書いていることもあって 元レコード会社勤務の履歴がある大江田さんに いろんなことを訊ねたりしている。 もちろん日本のレコード会…

Gary McFarland ゲイリー・マクファーランド / Soft Samba Strings

まずはゲイリー・マクファーランドにゴメンナサイ。 昨日のブログに彼が「How To Succeed In Business Without Really Trying」という曲を作曲した、と書きましたが 「How To Succeed In Business Without Really Trying」(邦題:努力しないで出世する方法…

Gary McFarland Orchestra, The / Jazz Version Of ”How To Succeed

Gary McFarland Orchestra, The ゲイリー・マクファーランド / Jazz Version Of "How To Succeed In Business Without Really Trying 邦題「努力しないで出世する方法」という曲にシビレました! …本当に誰か教えて欲しいのです(笑)。「努力しないで出世す…

Dean Martin ディーン・マーティン / Come On Down / Down Home

昨日夜から携帯のサイトをオープンしました。 携帯サイトの新設にともなって、PCサイトも少しづつ手をくわえました。 ご案内かたがた、まとめておきます。 1.オーダー後のご返信を携帯でお受け取り出来るようになりました。 ご返信のメールをお出しするのは…

Henry Mancini ヘンリー・マンシーニ / Pow!

DJ盤の白ラベル、という言い方がある。 因幡の白ウサギじゃないんだから。 どういうわけか プロモーション盤のラベルは白い。 白でなければクリーム色、 あるいは黄色。 よくあるパターンは レギュラー盤ラベルの 字の色と地の色を反転させたようなパターン…

Paul West ポール・ウェスト / Best Regards

ちょっと嬉しい話なので、いち早くこちらに書いてしまおうということで。 明日の夜から、ハイファイの携帯サイトがオープンします。 このところあれこれ悩みながら制作に励んでいた携帯用のサイトが、ようやくお披露目できることになって、とてもうれしく思…

The Dakotas ザ・ダコタス / The Cruel Surf

アメリカのレコード産業で プロモ盤のシングルが作られるようになったのはいつごろからか。 ちゃんと調べればわかるのだろうが レコードを買付ている実体験から判断すれば 1950年代の終りからではないか。 初期には プロモ盤であることを明確に示す 色違いの…