2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

The Mothers Of Invention / Absolutely Free

ぼくが買付に行くようになって起きた 最初の世界的な事件は ちょうど10年前の9・11だった。 あのとき ぼくはハイファイで働きはじめて間もなく、 ニュースを聞き、 さらにあの崩れ落ちるビルの映像を見て 「あー、これでおれの新しい仕事終わったかも」と正…

Sly And The Family Stone / There’s A Riot Going On

2006年6月9日に このブログ「Voices In Hi-Fi」は始まった。 大江田さんがおとつい書いていたとおり ブログのタイトルは 買付け中の車のなかで ぼくが 「それじゃタイトルは 大江田さんの好きなアニタ・カーのアルバムから 『Voices In Hi-Fi』でいいですよ…

Keith キース / 98.6/Ain’t Gonna Lie

本日で僕の担当回は最後となります。 "最後だから"と、特に収まりの良い言葉も用意しておりません。 ここはひとつ、スティーヴ・ジョブスの大学卒業の際の伝説のスピーチを皆様と一緒にYoutubeで見たい気分です。 当ブログの僕の当番日。 途中からはもう音楽…

Anita Kerr And The French Connection / Same

ファースト・コールという言葉がある。スタジオ・セッションをする際に、最初にスケジュールの空きを問い合わせるミュージシャンのことを言う。 何月何日にレコーディングをする。この音楽だったら、ピアノに誰を呼ぼう、ベースに誰々のスケジュールの空きを…

The Anita Kerr Quartet / We Dig Mancin

アニタ・カーが最初にグラミーを受賞したのは、このアルバムだった。「Best Performance By A Vocal Group」のカテゴリーで栄誉を得ている。 その翌年にも同じカテゴリーで、受賞した。こちらは「A Man And A Woman」のシングル盤の演奏に対して与えられてい…

The Anita Kerr Singers アニタ・カー・シンガーズ / Sounds

アニタ・カーからメールをもらった。 70年前後から80年代にかけて、どのようなメンバーとレコーディングしていたのか、アニタ・カー・シンガーズのメンバー構成を具体的に聞いてみたところ、返事が返ってきた。メンフィスに生まれた彼女はナッシュヴィルでキ…

Dionne Warwick ディオンヌ・ワーウィック / Walk On By (4songs EP)

昨日のブログで この「Voices In Hi-Fi」が終了することを書きました。 「残念です」という意味合いのお声を すくなからずいただきました。 励みになります。 ありがとうございます。 とりあえず 最後までいつものように書きおおせたいと思います。 ぼくの担…

Peter Skellern ピーター・スケラーン / Happy Endings

ハイファイ・レコード・ストアのブログ 「Voices In Hi-Fi」をご愛読いただいているみなさま。 実は 長いあいだ続けてきたこのブログを 今月いっぱいで終了させていただくことにしました。 このことは すこし前に スタッフ全員で話し合って決めました。 2006…

The Modern Folk Quartet / Changes

モダン・フォーク・カルテットこと MFQのこのレコードを 若いころに結構探して買った。 20代半ばくらいの話だから 90年代前半。 ジョン・サイモンが好きで 彼がプロデュースしたサイラス・ファーラーの「アイランズ」を買って、 さらにさかのぼりたくなって …

Brenton Wood / Oogum Boogum Song / I Like The Way You Love Me

昔から「福袋」というものが好きで、見かけたらつい買ってしまいます。 ただの貧乏性かもしれません…。 よく利用するお店だったら、すでに持っているものが入っていたり、"色違い"であったり。特に物は限定しなくても、そんな感じですよね。 「福袋」商戦の…

Gladys Knight And The Pips / Imagination

「夜汽車よジョージアへ」。最高ですね。アメリカの買付中、ラジオで繰り返し流れたこの曲にあまりにハマって、思わず買い付けてしまいました。 コメントにそうあった。 買付け中のラジオ。 ここしばらく買付に出向いていない(といっても半年くらいだけれど…

Roger Williams / Invites You To Dance

「朝もやの渚」のヒットで知られるジョニー・ピアソンが今年の3月20日に85歳で亡くなっていたことを知った。不幸中の幸いというと言葉はあたらないが、その死にあたってイギリス国内の複数のホームページに彼の詳細な履歴や業績が記された。 BBCとともに歩ん…

Chet Atkins チェット・アトキンス / Alone

ホルヘ・モレルというギタリストがいる。アルゼンチン出身で、ニューヨークを拠点に活動した。もともとはクラシック系のギタリストらしいのだが、アメリカではポピュラーをレパートリーにしているアルバムが数枚発売されていて、これを聞いて興味を持った。 …

Herb Alpert And The Tijuana Brass / Going Places

松永です。 ひさびさのブログです。 お察しの通り 買付に行ってました。 日本を発つときは 東京はなんだか涼しい日が続いていて このまま秋になってしまうんじゃないかと思っていましたが 向こうに行ってるあいだに しっかり暑気がぶりかえしていたのでした…

The Dutch Swing College Band / Meets Joe Venuti

落語家さんのマネージャーさんに話を聞いた。それが面白かったもので忘れないうちにここに書いておきたい。 O 師匠に稽古をつけてもらって話を覚えるって聞きますけど、ホントなんですか? A そうです。ただし必ずしも師匠じゃなくて、先輩筋でも良いし、こ…

Russ Morgan And Eddie Wilser / Kitten On The Keys

猫好き犬好きの皆さんはご存じでしょうか? クローンネコ誕生から10年、ペットの「よみがえり」市場は閑散と(AFPBB News) ペットのよみがえり市場。 クローン1匹、800万から。 理論的には人間のクローンも作ることが可能だと言われて久しいですが、ペ…

Kwame Nkrumah クワメ・ンクルマー / Ninth Son, The

某掲示板他で話題になっていた 感激するレベル!「崖の上のポニョ」を外国人たちがアカペラで歌い上げる(動画)(らばQ) 出だしのソロ・ヴォーカルの声量に圧倒されちゃいますが、リズムはアフリカ音楽っぽいですよね。ハイライフ系の。 「Gake No Ue No P…

The Howard Roberts Quartet / Out Of Sight

昨日からどうも女の子ジャケに目が止まるようになってしまって。 今日はこれ。職人肌のギタリストが、時代の気分に呼応して発表したソウル・ジャズ・タイプのロッキンな一枚。 シャツの裾を押さえる女性が、下半身もあわらに立ち姿で映っている。そして影の…

The Johnny Mann Singers / Daydream

ジョニー・マン・シンガーズは音楽監督のジョニー・マンが率いるクアイア・コーラス・グループ。ジョニー・マンは西海岸で活躍する音楽家、編曲家としてテレビの仕事やレコードの仕事を手掛けていた人物で、シンガーズのレコードも彼の複数の仕事のひとつ。…

Peter Gallway / Peter Gallway

"ロック名盤復活シリーズ"という言葉を覚えている方はおられるだろうか。 輸入盤レコード店が都内に出来はじめたころ、もう既に入手難だったレコード、あるいはもうひとつのロックなどと称されていたシンガー・ソングライター・マインドのロックなどのうち、…

Ned Doheny ネッド・ドヒニー / Hard Candy

ネッド・ドヒニーのアルバム「Hard Candy 」に収録された音楽の記憶は、モシェ・ブラカが撮影したネッド・ドヒニーのアルバム・ジャケット写真と一緒になっている。 夏、抜けるように広がる青空、まっすぐに伸びている椰子の木。そして決して太ってはいない…

The Anita Kerr Quartet/ We Dig Mancini

店頭に見えたお客様と雑談する。 今している仕事の一つに、新潟の会社とのやり取りがあって。これがいつ電話してもなかなか連絡が取れない。もう今日は頭に来ちゃって、怒鳴っちゃいそうになったんですけどねえ、留守電のアナウンスのバックに流れる音楽が、…

Nick Lowe ニック・ロウ / Labour of Lust

本日、お越しのお客様にニック・ロウが来日してることを聞きました。 って、ビルボードでライブって明日じゃないですか! 8/10(水)東京 Billoard Live Tokyo 8/11(木)東京 Billoard Live Tokyo 毎回大物アーティストが来ても気づかずに見逃している僕です…

Eddie Cano エディ・カノ / Taste Of Education, A

ここ数年、もう完全にネット依存症になってしまっている僕ですが、 たまに大きな発見、といいますか、ずっと納得いかなかった答えを見つけられたりするのも、やはりインターネットだったりするわけで。 マイナスX × マイナスX = Xの二乗 「マイナスにマ…

Cyril Stapleton And His Orchestra / I Wish You Love

社交ダンスに用いられる音楽について学んでみると、観賞用のポップス・オーケストラの音源と、ダンス向きの実用的な音源との間には、相当の差異があることがわかってくる。 社交ダンスの実用音楽は、イントロが4小節であり、最初から最後までテンポが変わら…

Clebanoff And His Orchestra / Lush, Latin And Bossa Nova Too!

クレバノフ・ストリングスには、日本録音の作品がある。 ニック・ペリート指揮のパーシー・フェイス・オーケストラのコンサート・マスターとしてハーマン・クレバノフが来日した際に、日本のクラシック・オーケストラと共演したものだ。 このアルバムを企画…

Anita Kerr Singers アニタ・カー / Bert Kaempfert Turns Us On

フランク・シナトラの「夜のストレンジャー」のことが気になっている。 「夜のストレンジャー」は、とある映画のサントラのために書かれたインスト・メロディが元になっている。これに後から歌詞が付いた。ドイツの作編曲家・オーケストラ主宰者のベルト・ケ…

Corky Carroll And Friends / Laid Back

少し前にこんなニュースがあって <一晩寝たら15歳の少女に戻っていた32歳の女性> 日本語訳はこちら (サン紙というと日本でいう"東スポ"、だそうです…) で、2ちゃんねるの有志の皆様の意見の中に、この小説そのまんまですね、と挙げられていたのが↓ >>…

Dick Marx ディック・マルクス / Sweet Savagery

小学校のころの夢は 漫画家になることだった。 漫画を読むのが好きだったし 話をつくるのも好きだった。 これで 画力がもっとあればよかったと思うのだが、 たいていの漫画家志望少年少女がそうであるように (いや、ぼくだけかもしれないが) 横顔でつまづ…

PIZZICATO ONE / 11のとても悲しい歌(LP)

小西康陽=PIZZICATO ONEのアルバム 「11のとても悲しい歌」の アナログ盤のジャケットを見たとき、 あ! と思ったのだが、 それが何に対しての「あ!」だったのか 最初は思い出せなかった。 思い出せ、思い出せ。 シチュエーションは全然異なるけれど、 ぼ…