Caterina Valente And Silvio Francesco / Go Latin!

Hi-Fi-Record2011-02-26

 このジャケの横に映る男性、シルヴィオ・フランチェスコは、ダンナさんだと聞いたことがあり、ずっとそう思い込んでいた。何の気なしにふと調べてみたら、ダンナさんではなくて、お兄さんだった。


 ダンナさんとのレコードと聞いてそう思い込んだのも、そして今になってお兄さんとわかってもそれほどの違和感を感じないのも、このアルバムにはくだけた親しみを感じさせる空気がほんのりと漂っているからだ、と思う。


 カテリーナ・ヴァレンてのヴォーカルは、多くの場合、実に堂々としている。ひっそりと歌うという風情ではない。時として、それが晴れがましすぎると感じることもある。


 もちろんすべてがそんなアルバムではないし、タイトルに「親密に」とつけられたアルバムでは、まるで耳元で歌ってくれているような歌声を披露してくれる。これがいい。


 このアルバムにいるカテリーナ・ヴァレンテは、いつもよりもずっと親しみ深い空気をまとっている。そして気楽な気分が歌に混ざっている。
 数本のギターの響きを生かしたバック・サウンドという点も、全体の雰囲気をカジュアルにしている。


 カテリーナ・ヴァレンテの音楽の全貌は、まだよくわからない。リリースしたレコードが多いということもあるし、各国語で歌う彼女の様に、思わず変幻自在ぶりを感じるということもある。


 ちょっと心を開いてくれているようなこういうアルバムから、今一歩、ぐんと近づいてみたい。(大江田信)


PS
 ハイファイのツイッターにフォローしてくださった皆さん、ありがとうございます。まだまだ初心者のハイファイなので、何をつぶやいたらいいのか、よくわらかない。とりあえずバリバリ御礼します。


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