2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Monsters モンスターズ / Monsters

今日はハロウィン。 ハロウィンのことを初めて意識したのは1989年。 その年、ぼくはニューヨークにいて、 現金を盗まれてスッカラカンになり、 クレジットカードのキャッシングマシーンを使って窮地を脱するも 数日で借金まみれになり、 一緒に渡米した友人…

Johnny Russo And Doug Robinson / Bluebird From The Sky

ジョークを連発するユニークな療法で人々の心と体を癒す実在の精神科医の若き日を描いた映画「パッチ・アダムス」の中で、主演のロビン・ウィリアムスが死を意識している患者と共に、アーヴィン・バーリン作によるスタンダード「Blu Skies」をうたうシーンが…

Roland Kirk / I Talk With The Spirits

現在まで50枚近くリリースされた彼のアルバムの中、12枚目に当たる本作。昔から彼のアルバムをそれとなく聴いていたけれど、このMercury傘下のLimeligh レーベル期(1964〜1965)は なにか他の諸作と少し空気が違う気がする。本アルバムの1曲目。、出だしに…

Darling And Street ダーリン&ストリート / The Possible Dream

エリック・ダーリンは、1956年にはタリアーズの「バナナ・ボート・ソング」、そして1962年代にはルーフ・トップ・シンガーズの「ウォーク・ライト・イン」と、主宰したグループで2曲の全米ナンバー・ワン・ヒットを放っている。ともに自作曲ではなく、前者…

Buzzy Linhart バジー・リンハート / Pussycats Can Go Far

世に猫ジャケと言われるものは数あれど、 「自分が猫になりました」というものはあまり見たことがない。 バジー・リンハートは、そういう愛嬌が許される人物だったのだろう。 ジョン・セバスチャンの「マジカル・コネクション」で ヴィブラフォンを叩いてい…

Yank Lawson And Bob Haggart / The World’s Greatest Jazzband

歌舞伎の世界では、かなりお歳を召した大物女形が 小娘に扮してかわいらしい舞を踊ることがよくある。 そんなみっともない舞台なんぞ見ちゃいられないだろうと思ってしまいそうだが、 これがまたまたどうしてどうして。 老人が若作りするユーモラスさ、とい…

England Dan And John Ford Coley / Nights Are Forever

そろそろイングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリィがピッタリの季節だ。朝夕の冷え込みが感じられるようになって、道筋に枯葉が舞うようになると、このアルバムのB面冒頭に収録された「秋風の恋」が聴きたくなる。 久しぶりだね、どうしてる? 実はず…

Paul Williams / Here Comes Inspiration

ポール・ウィリアムスのシンガーソングライターとしての最高傑作は リプリーズで作った「サムデイ・マン」ということになっている。 あるいは、今なら彼がロジャー・ニコルスと作った アルドン・ミュージックのためのソングブック・アルバムも CDで簡単に手…

Ben Atkins ベン・アトキンス / Patchouli

「あー、このレコード匂うんだよね。開けると臭いだろ?」 と、そのアメリカ人ディーラーは言った。 ベン・アトキンスの「Patchouli」。 スワンプ・ロックの名作と呼ばれるアルバムである。 「何故だか理由はわからないけど、昔からこいつは匂うんだ」 思わ…

Billy Preston ビリー・プレストン / Kids And Me, The

アル・ヤンコヴィックがやっぱり大好きなんです。 「Weird al yankovic / White n nerdy」 感動した! 邦題だと「オタクの白人」。暗がりでのラップ・シーンでは、バックにパックマンのライトアップ! 驚くべきは彼のラップ・スキル。本家(※本家とMix Versi…

Otto Cesana オットー・セサーナ / Autumn Reverie

オットー・セサーナは、作編曲、そして指揮者。60年代に彼が作品を残したAudio Fidelityでの一連のシリーズは、ジャケットに美しい女性の姿をあしらったもので、裏を返すとオーケストラを指揮するセサーナの後ろ姿が毎回にわたって掲載されている。 裏ジャケ…

Sandy Nelson サンディ・ネルソン / Drummin’ Up A Storm

昨日、来日中のブライアン・セッツァーのスタッフ氏が来店。同行の友人氏に言わせれば、とにかくレコード・ジャンキーで、これと思うと5時間くらいは店から出ないで見続けるそう。残念ながらハイファイにはお目当てのジャンルのレコードが無かったので、ひ…

The Bruce Clarke Jingle Workshop / Music To Sell By

ヘンリー・マンシーニが演奏したテレビ番組、「刑事コロンボ」のテーマ。 日本で一般に「刑事コロンボ」として知られているテーマ曲は、アメリカではテレビ番組「NBCミステリームービー」のテーマとなり、原題は「The NBC Mystery Movie」。オリジナル音源が…

Carmen Miranda カルメン・ミランダ / South American Way

東京シャイネスのDVDを見た。 東京シャイネスは細野晴臣さんのハイドパーク・ミュージック・フェスティバルでの出演を機に誕生したグループで、昨年末から今年の4月にかけて3回のコンサートを行った。その模様を収めた映像作品だ。 ギターを爪弾きながら飄…

Michael Monre マイケル・モンロー / Simple Life

マイケル・モンローから手紙が届いた。封を切ると、それはハイファイ宛の私信だった。 近況を記す内容のメモとDVD、そして1枚のCDRが封入されていた。 CDRに収録してあるのは、とある知人の結婚式で流すために録音した音源だという。 たぶん好きだと思うか…

V.A. / Home Grown 1976

ハイファイの初めての買付の時に、ハワイに立ち寄った。メインランドの帰りにハワイに寄っても、航空券代金に変わりが無い、そういうチケットを持っていたので、だったら寄ってみるか程度の気持ちで、ホノルル行きの飛行機に乗り込んだ。西海岸からハワイに…

Mongo Santamaria / Stone Soul モンゴ・サンタマリア

「食」に関して自分でもなぜだかわかりかねますが、さほど興味がありません。 お腹が減ったら何か適当に食べてます。(今流行りのメタボリック症候群が怖い!) 「美味とはなんぞや?」という問題提起のもと、学生の頃は「美食倶楽部」なるグループまで作っ…

Percy Faith パーシー・フェイス / Swing Low In Hi Fi : Spirituals

このところパーシー・フェイスのサウンドの秘密について、考えている。あの透明感、そしてあのおだやかな肌触りは、どういうところから生まれるのだろうと思いながら、彼のプロフィールを読み、そして今世紀に入ってからのオーケストラ音楽の生成と経緯につ…

Billy Meshel / A Love Song Of A. Wilbur Meshel

ソングライターがどんなに良い曲を書いていても、 そのひと自身が歌っているレコードには興味がない。 アメリカ人(だけに限らないかもしれないが)にはそういうところがある。 だから、有名ではあってもレコードは売れない。 ダン・ペンやジェリー・ゴフィ…

Wildcat Jug Band / Don’t Give Me No Goose For Christmas, Gr

ボストンは憧れの街だ。ハーヴァードやマサチューセッツ工科大、ボストン大学、それにバークリー音楽院などを擁する学園都市。ボストンとケンブリッジの街の間には悠々たるチャールス・リヴァーが流れ、季節には学生のボートレースが催される。川沿いの緑濃…

Buddy Morrow バディ・モロウ / New Blues Scene

どうやらおれはトロンボーンの音が好きらしいぞ。 そう気がついたのはいつごろか。 豪快なサックスよりも 鋭いトランペットよりも ふくよかで、どこか間延びした(余裕とも言う)トロンボーンに人間味を感じる。 誤解をおそれずに言えば、 ジャズ・ミュージ…

Daryl Hall And John Oates / No Goodbyes

音楽的人格形成という言葉があるとして話を進める。 その第一次段階は両親の聴いていた音楽や、 テレビやラジオから流れてくる音楽だろう。 やがて、音楽的第二次性徴が訪れる。 その現象の中で大きな割合を占めるのが 兄(姉)が聴いていた音楽だ(オプショ…

David Seville And The Chipmunks / Sing Again With The Chipmunks

3年前のクリスマスに合わせて発売されたチップマンクスのベスト盤に ライナーを書かせてもらった。 世界有数のチップマンクス・コレクターである岡田崇さんとの仕事で とても楽しかった。 そのときに話題にしたことで興味深かったのは、 チップマンクスのオ…

Neil Sedaka/ Live At The Royal Festival Hall

「なんでそんなに人の言うことを聞かないんだ!」 恥ずかしながら、昔からよく言われます。 そんな僕ですから、同じような匂いを持つ方はなんとなしにわかるわけです。 良い意味でいうと中日・落合監督の「オレ流」ってやつでしょうか。というか、"良い意味"…

Eldon Shamblin エルドン・シャンブリン / Guitar Genius

エルドン・シャンブリンは、1937年から23年間に渡ってウエスタン・スイングの雄、ボブ・ウィルスのバンドに在籍したギタリストだ。 スチール・ギターを始めとするリード楽器がメロディを取るときにはリズム・バッキングのサイド・ギターに徹し、ひとたび順番…

黒船レディと銀星楽団 / 古本屋のワルツ

”黒船レディ”こと水林史さんのことを知ったのは偶然だった。 2年ほど前、キヨシ小林さんの取材をしたとき、 いただいた小林さんのCDで 今とも昔ともつかない時代を舞台にしているような 不思議な懐かしさをまとった声の女の子が 戦前ジャズや服部良一ソング…

The Modern Folk Quartet モダン・フォーク・カルテット / Changes

大好きな街、石川県金沢市にある大好きなライヴ・バー、もっきりやまで、MFQのライヴを聴きに行ったことがある。 週に何本ものライヴを企画し、それを続けて35年。すごいお店だ。 ライヴ当日の午後、電話で予約したチケットを受取りに行ったところ、店の奥で…

Dr. Hook ドクター・フック / Sometimes You Win

このアルバムに収録の「Sexy Eyes」が好きで。なんというか、この屈託の無さがいい。もちろん軽〜くファンキーなリズムもいいし、チョイ悪オヤジふうの声で「Sexy Eyes」とリフレインする感じもいい。70年代末から80年代初頭期のロック、それも通称AORと呼ば…

Warren Barker / TV Guide Television Themes

アメリカと日本のテレビ社会を取り巻く環境で 異なる文化を感じる場面は多々ある。 チャンネル数とか、 一本の番組が終わったら、すぐに次の番組に移る(CMや5分番組は挟まない)とか。 でも、一番の違いと感じるのは テレビ雑誌のこと。 おそらくアメリカ全…

Vince Guaraldi / A Boy Named Charlie Brown

小学生の頃、おぼろげに覚えているのは 「スヌーピー」は夕方6時からNHKでの放送だったはず。 平日は「600こちら情報部」を毎日放送していたから、 土曜か日曜だったかな? もうひとつ覚えているのはチャーリー・ブラウンの声が なべおさみだったこと。 あれ…