Vince Guaraldi / A Boy Named Charlie Brown

Hi-Fi-Record2006-10-02

小学生の頃、おぼろげに覚えているのは
スヌーピー」は夕方6時からNHKでの放送だったはず。
平日は「600こちら情報部」を毎日放送していたから、
土曜か日曜だったかな?


もうひとつ覚えているのはチャーリー・ブラウンの声が
なべおさみだったこと。
あれはあれで、すんなりと合っていた。


スヌーピー」の本当のタイトルが
「Peanuts」だなんてことを知ったのは、ひょんなことがきっかけだった。


おばあちゃんの家に住んでいた10歳ほど年上の叔母が、
子供の頃からスヌーピーが好きだったのだが、
あるとき部屋に入れてもらったときに
置いてあったスヌーピーの単行本を開いたら英語だった。
死ぬほどビックリ。
その単行本のタイトルが「Peanuts」だったのだ。


大学生になって、久しぶりにおばあちゃんの家に行った。
祖父も祖母もすでに亡くなり、
その家に住んでいる者はもう誰もいなかった。


さすがに叔母の部屋も、キレイに片づいていて、
古いステレオとベッドが置いてあるだけ。
レコードが何枚か残っていたので見てみたら、
アリスが何枚かと、メアリー・ホプキンの「悲しき天使」のシングル盤があった。


スイッチを入れてみたら電気が点いた。
しかし、ターンテーブルはベルトが切れてしまったようで、もう回転しない。
しょうがないので、手回しで「悲しき天使」を聴いた。
ぶよぶよと間延びした音がした。


実家に帰って母親に
「もうあのステレオ、あかんごたるよ(ダメみたいよ)」と告げた。
その後、いつしかステレオは粗大ゴミに。


でも、叔母さんの代わりにぼくが「悲しき天使」でちゃんと最期を看取ったからね。


ちなみに、叔母は大学卒業後、両親の猛反対を押し切ってアメリカに留学し、
今はカリフォルニアの大学で教授になっている。


あの「Peanuts」は、まだ彼女の手元にあるのかな。
それとも、未だにチャーリー・ブラウンがどうとか言ってるのは、ぼくだけかな。(松永)


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