Ralph Marterie ラルフ・マーテリー / Music For A Private Eye

Hi-Fi-Record2007-07-13

毎週金曜日、夜の楽しみと言えば
タモリ倶楽部」と「検索ちゃん」を見ること。
それは関東に住んでいる人間の幸福なのだが、
同時に不幸でもある。


関西に住んでいるひとたちからしたら
信じられないかもしれないが、
われわれ関東の人間には
金曜の夜に「探偵ナイトスクープ!」が無いのだ。


テレビ朝日でも何度か時間帯を変えながら放映されていたが、
ここ数年はもうやっていない。
もっとも、やっていたころも夜中の3時台とか、
あまりにへんぴな時間帯で
イジメとしか思えなかったけど。


さいわいにも今はぼくは
木曜8時にTVKテレビ神奈川)のネットで
ナイトスクープ」を見ることが出来る。


先日から、たむらけんじが新しい探偵に加わり、
これがいい。
素っ裸でグラサンで焼き肉屋をやっている
京進出以降のたむけんのキャラしか知らないひとは
大いに損をしていると思うのだ。


たむけんの探偵ぶりは
新米探偵ならではのトホホ感だけではなく
依頼者に対する気遣いが細かく、
泣かせどころがきちんとわきまえられている。


立原啓裕(けいすけ)の、
あのお題に翻弄される無常観が大好きだったぼくには
久々に大型探偵の登場を予感させる。


あれ?
何でこんなことを貴重なスペースを使って書いてるのだろう?
それは、このアルバムが「ある私立探偵のための音楽」だから。


コメントにも書いたが、
全日空の機内誌で
片岡義男さんがこのアルバムを紹介していたのだ。


「あの機内誌に載っていたレコードを探してください」と
ぼくは自分で自分に依頼を出し、
自分で探し出して、依頼に応えた。


それもまた、
ぼくなりの「探偵ナイトスクープ!」なのだった。
違うか!(松永良平


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