Dave Guard & The Whiskey Hill Singers / Dave Guard & The
ジャケの真ん中に移る女性は、ジュディ・ヘンスキ。
女性アシッド・フォークの始祖のように語られる人だ。
彼女のキャリア最初期の作品。ちょっと調べがつかないところもあって確信が持てないのだが、もしかするとこれが彼女のレコード・デビュー作品。
彼女にはジャック・ニッチェのアレンジによるフォークロックといったとんでもないシングル盤が何枚もあって、それがまたあまりにも素晴らしいモノだから、ますます謎が深まる。
ディスコグラフィが、まだよくわからないのだ。
地を唸らせるかのように響く歌声。
このレコードでもアルバムの当初はコーラスに加わる作品が配されるが、B面に入ると全面的にソロ・ボーカルを取る曲が登場する。
「Nobody Knows You When You're Down And Out」がそれ。
バックのサウンドが変わっても、こんな風に自分自身を放り投げるかのようにして歌う態度に一貫している。
このテイク、実は女性フォーク・ブルースの一つの極北ではないかと思うのだ。(大江田信)