Casey Anderson / More Pretty Girls Than One
ケイシー・アンダーソンとアーチスト名義はなっているけれども、実質的にはバンド、リアリスツのアルバム。まるでケイシー・アンダーソンは、リアリスツの一員だと言ってもいいほどの内容だ。
リアリスツとは、ここでしか聞いたことがない。もしかするとセッション・グループにテキトーに付けた名前かもしれない。
メンバーの一員にフェリックス・パパラルディの名前が見える。
ロック・グループ、マウンテンのベーシスト、いや日本のロック・グループ、クリエイションのアルバム「クリエイション・ウィズ・フェリックス・パパラルディ」の立役者として、オールド・ロック・ファンにはなじみ深い人だ。
リアリスツにおけるフェリックス・パパラルディは、フォーク・グループの一員として巧みなコーラスを聴かせている。
彼らの音楽センスの核にほの見えるのは、ジャズの感覚だ。
ケイシー・アンダーソンは黒人歌手。その資質がうまく生かされていると言ってもいい。
黒人シンガーのフォークは、面白い。
収録されたサウンドが想像を超えていることも多いので、必ずと言っていいほど手に取って試聴してみることにしている。
そうして出会った一枚だ。
実は、黒人シンガーのフォークは、面白い。女性シンガーよりも、男性シンガーの方がおおむね面白い。
これが最近の僕の発見だ。(大江田 信)