Casey Anderson / More Pretty Girls Than One

Hi-Fi-Record2007-08-25

 ケイシー・アンダーソンとアーチスト名義はなっているけれども、実質的にはバンド、リアリスツのアルバム。まるでケイシー・アンダーソンは、リアリスツの一員だと言ってもいいほどの内容だ。



 リアリスツとは、ここでしか聞いたことがない。もしかするとセッション・グループにテキトーに付けた名前かもしれない。
 メンバーの一員にフェリックス・パパラルディの名前が見える。
 ロック・グループ、マウンテンのベーシスト、いや日本のロック・グループ、クリエイションのアルバム「クリエイション・ウィズ・フェリックス・パパラルディ」の立役者として、オールド・ロック・ファンにはなじみ深い人だ。


 リアリスツにおけるフェリックス・パパラルディは、フォーク・グループの一員として巧みなコーラスを聴かせている。
 彼らの音楽センスの核にほの見えるのは、ジャズの感覚だ。
 ケイシー・アンダーソンは黒人歌手。その資質がうまく生かされていると言ってもいい。



 黒人シンガーのフォークは、面白い。
 収録されたサウンドが想像を超えていることも多いので、必ずと言っていいほど手に取って試聴してみることにしている。
 そうして出会った一枚だ。
 実は、黒人シンガーのフォークは、面白い。女性シンガーよりも、男性シンガーの方がおおむね面白い。
 これが最近の僕の発見だ。(大江田 信)



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