Leo Sayer レオ・セイヤー / Endlessl Flight
久しぶりに針を落として聞いてみたら、ずいぶんとキラキラしていて、あれ、こんなに派手だったんだっけ、と少しいぶかしく思ってしまった。レオ・セイヤーの「You Make Me Feel Like Dancing」のサウンドの感じ。
いなたいジャケットで、やっぱりこれは笑っちゃうかな。いかにもだ。アメリカのテレビで見たプロモーション・ビデオの映像に、なんだか悲しく笑わされてしまったこともある。
なかなか売れなくて、本人が必死の思いでリチャード・ペリーに頼みにいったと聞いた。
一生懸命だったんだろうなあ。ぼくは彼にとっても同情的だ。
だって曲がいいから。ミディアム・バラードの「When I Need You」もいい。泣かされる。
流れてくるメロディがいいと、どうしてもいい人なんだろうなあと思ってしまうのだ。これって悪い癖なんだろうか?
久しぶりに実際にレコードに針を落として、おや、記憶の音と違うなと思うときは、ぼくの中で元々のレコードの音が、独自のストーリーを持ってしまっているときだ。
そういうときは、いちどレコードを止めて、こんどは自分の中をのぞき込んでみることにしている。
僕が無意識に作ってしまっていストーリーを、自分でちょいと解析してみようと思う。
というわけで僕の心の中のレオ・セイヤー君と、しばし対話中です。(大江田信)