V.A. / On The Beach At Waikiki

Hi-Fi-Record2008-04-05

 ワイキキ・レコードのコンピレーション。シングルとしてリリースされていたものを、アルバムにまとめたもの。
 なにより注目すべきは、プア・アルメイダの演奏が、6曲も入っているところ。まとまった音源の少ない彼の音楽を、こうして聞くことが出来る数少ないLPの一つだと思う。


 フォーク的でアマチュア的なニュアンスの音源が多い49th State、地元のレーベルとして最大規模ゆえに様々な音楽を擁するHula。その狭間にあって、ワイキキ・ビーチ界隈の音楽ビジネスを率直にドキュメントしているのが、ワイキキ・レーベルの特徴だろう。適度に商業音楽チックで、それでいて直球でヒューマン。要するにワクワク、ドキドキ楽しいのだ。


 このコンピは、冒頭に収められたプア・アルメイダのタイトル曲「オン・ザ・ビーチ・アット・ワイキキ」につきる。ハッパ・ハオレ的なスイング・チューン。これをギター、ウクレレなどアコースティック楽器によって、さらっと演奏する。そこに流れる強力なビートが、素晴らしいのだ。聞きながら、体中のスイッチが入って行くような。アコースティック・スイングの一つの極北だと思う。


 南の島の、ハワイの音楽ですが。こういう時は極北って言うんですよねぇ。(大江田信)



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