Billy And Charles ビリー&チャールズ / Billy And Charles

Hi-Fi-Record2008-05-09

1960年代末から70年代にかけて
どうしてこんなに多いのか
男性シンガーソングライターのデュオ。


サイモン&ガーファンクル以来の影響なのか、
それとも時代が
誰かと寄り添う友情の匂いを好んだのか。


男女デュオというパターンもあるけれど、
それはたいてい夫婦であったりする。
レンアイや友情の淡さではない
婚姻という強固な関係で歌われる歌では
なんか違うと
男性デュオのファンは感じてしまうのかもしれない。


まあ、ものは言いよう。


ビリーとチャールズのこのアルバムは
胸が焼け付くような作品で、
とりわけビリーの曲が発する
やるせない感情ったらない。


ひとりでは無理だ。
そんなに彼は強くない。


聴く側がそう思い込んでしまうほどだ。


しかし、ビリーは
このあとデュオを解消し、
ビリー・マーニットというソロ名義でデビューを果たす。


問題はチャールズだ。
ビリーの激情をやさしく受け止める緩衝剤のような彼の作風は
わるくないどころか、とても素敵だ。


このチャールズの
ファミリー・ネームが
いまだにわからない。
アルバムのどこにもチャールズとしか書いてない。


ソロはあるのか?
気になって、
チャールズというファースト・ネームの
見知らぬシンガーを買付で見かけると
必ずチェックするようにしているのだった。


今のところ、
まだチャールズのソロは見つかっていない。(松永良平


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