Sam Butera And The Witnesses サム・バテラ / Play It Again, Sam!

Hi-Fi-Record2008-09-02

アメリカの中古レコード市場における
シュリンクヴィニールについて昨日は書いた。


より限定的なものになるが
オートグラフド(サイン入り)レコードというのも
コレクター的なプレミアがつきやすい。


もっとも、
ビートルズなどだと
サインの真贋には注意を払わなくてはならないらしい。


落語の「火焔太鼓」で
ひとのいい古道具屋のおやじがだまされて買ったものに
平清盛の使ったしびん、なんてあるはずもないものがでてくるが、
レコードの世界でも
戦前に死んだミュージシャンがサインした
60年代のLPレコードなんて
明らかに矛盾したものを
つかまされたひとがいるかもしれない。


中には
中古で出てくるレコードがほとんど全部サイン入りという
ミュージシャンもいる。


ホテルやクラブでのライヴに生きたひとたちに多い。
レコードをレコード屋さんで売るのではなく
ライヴで即売するために作っていたことを示している。


このサム・バテラもそう。


時代と場所を超えて
そういうサインを見るとき、
それは、ただのサインではなく
そのひとたちの生き方の証明のように思える。


ただし、
この手のサインは
プレミアはつきにくいんだな。(松永良平


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