Seawind シーウィンド / Seawind (CTI)

Hi-Fi-Record2008-09-28

昔から"ホラー映画"が嫌いだ。特に苦手なのは"和製ホラー"。黒沢清という名前を見聞きしただけで身構えてしまう。荒俣宏原作の映画「帝都物語」すらダメだった僕は、エド・ウッド関連の"笑える"と評判のB級ホラーも怖いとこは怖い。珍しく楽しく観れたのが、松永さんにいただいた、映画史上に燦然と輝くクソ映画と名高い「死霊の盆踊り」(DVD)。楽しくというか、酷く面白かった。


小学生の頃、親戚の家で「13日の金曜日」をチビリながら観た後にカレンダーをめくり、"13日の金曜日"までの残りの日数を数え、どうやってジェイソンを迎え撃とうか頭を抱えた。「金属バット(先日ブログにも登場した大石モデル)じゃ、チェーンソーに勝てっこない…。よし、ガスコンロでバットを熱して…」なんて、自前でできうる最強の武器を探していた。結局、ジェイソンへの恐怖と対策への熱意は、13日の金曜日がくる前に消えてしまっていたのだけれど。
そういえば、伊集院光さんの小学生の頃の趣味は「毒薬」作りだったという。その発想はなかった。武器=バットと考えてしまうあたり僕は小学生にして野球人失格なのですが、隣の部屋の兄が夜中に「かまいたちの夜」(スーパーファミコンの有名なホラーゲーム)なんてやってたものだから、バット片手に殴り込みに行こうか逡巡したものです。


Seawind シーウィンド / Seawind (CTI)
いつ見ても何か出そうなこの屋敷もといホテル。"青白い"という色からしてもうカンベンして下さい。でも、アルバムの内容は、いつ聴いても最高。「ホテルの窓をよぉ〜く見ると…」とか「無音の部分になんか聴こえる…」とか言わないで下さい。サバービア(郊外)で、こんなホテルに出くわしたら裸足で逃げる。繰り返しになるけど、内容はそこらのAORフュージョン系バンドが、裸足で逃げ出すクオリティ。


先日、映画配給会社に勤める友人から電話があった。
「今度、ホワイトゾンビっていうバンドのメンバーが監督したゾンビ映画やるんだけど…。その映画が超怖くって…(云々)。で、こういうのって日本で売れると思う?」


僕に怖い話をしないでいただきたい。"ゾンビ"って何? "ゾイド"なら知ってるけど。


それにしても、澁澤龍彦やBBゴローは平気なのに、沼正三稲川淳二は未だに苦手。僕は多分ファンタジーのほうが好きなのだと思う。(藤瀬俊)


Hi-Fi Record Store