Lena Horne レナ・ホーン / Soul

Hi-Fi-Record2008-11-15

 パソコンの画面を見ながら仕事をしていると、背中合わせに座る藤瀬クンのデスクから「Worried Man Blues」のメロディが流れてきた。
 「これ、誰?」と聞くと、なんとレナ・ホーンだという。



 「Worried Songを唄うWorried Manがいる」と歌われている。
 Worriedという英語をどのような日本語に置き換えればいいのか、よくわからない。「悩みを抱えた人が、悩み深い歌を歌っている」といった意味なのだろうか。
 「でもそれも、長くは続かないだろう」と、歌が結ばれる。
 どこかしらゴスペルの響きを内包している歌のような気がする。
 


 「Hawaii Five-O」そっくりのリフで始まるA-1「I Got A Worried Man」からグルーヴ全開の傑作レディソウル アルバム、とハイファイのコメントにはある。なるほど、イントロはヴェンチャーズのインストでも知られる「Hawaii Five-O」にそっくり。
 僕のような音楽歴の人間には、この歌はキングストン・トリオのレパートリーとして耳に残っている。キングストン・トリオがお手本にしたのは、ウディ・ガスリーのヴァージョンだろう。


 思いもかけず華やかなサウンドとともに耳になじみのあるメロディが流れてきて、ちょっとびっくりの一瞬の夕暮れ。(大江田 信)



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