Dan Hicks And His Hot Licks / Where’s The Money?
ロサンゼルスの名門ライヴハウス、トルバドール。
その40年の歴史を振り返ったドキュメンタリー映画が
今年のサンダンス映画祭で
プレミア上映されたそうだ。
その名も「Troubadours」。
その後、
アメリカ主要都市で順次限定的に公開が始まっていて、
PBS-TVで放映したあと
3月にはDVD+CDでリリースされるのだという。
どういう映像が使われ
どういう物語が語られているのか
ニュースを聞くだけで
アドレナリンが湧き出てしまうひとは
すくなくないだろう。
日本でも
大きなところで、なんてわがままは言わないから
音響のいいミニシアターで
地味にロングランとかしてほしい。
DVDじゃ不満だと言っているんじゃない。
トルバドールという“ハコ”の魅力は
やっぱり
“ハコ”のなかで味わったほうが
いいに決まってると言いたいのだ。
トルバドールには
2回行ったことがある。
最初は
オーヴァー・ザ・ラインというバンドを見に行った。
2回目は
ついこないだ
ジョナサン・リッチマンを見に行った。
トルバドールのいいところは
当時からの造作を残した店内や
舞台と客席の近さはもちろんだが
バーカウンター右奥の厨房で作られている
ホットサンドやピザも結構いけるってことだ。
映画では
そこらへんも語られているだろうか?
いないか?
ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスの
ブルーサム・レコードでの一枚目は
そのトルバドールでのライヴ。
あのライヴハウスの雰囲気を
知ってから聴くと
また楽しみ方が増す。
ぼくの場合は
あのフードメニューの味がよみがえって
口のなかがツバでいっぱいになるのだ。(松永良平)