Leo Daimond’s Orchestra / Exciting Sounds From Romantic Places
8時半の男と言えば宮田。宮田と言えばハーモニカ。なおさら古いか。
50年代のアメリカにはハーモニカ・アンサンブルがいくつも存在する。レコードの数も多い。
おもしろおかしい動きをしながらハーモニカを吹く。おもしろおかしい音色を交えてハーモニカを吹く。そんなレコードも多く見かけるなか、これはピカイチにヘンテコにダイナミックに発想豊かで面白いレコードだ。
ジャケケットの裏写真を見ると、レオ・ダイアモンドがグループ・コード・ハーモニカなるものを両手一杯に持っている写真が写っている。これが思わず笑っちゃうほどのおかしさ。このおかしさを説明するのは、無理だな。どうぞレコードを手に取って見てください。
しかしそれにしても、楽器にのめり込むミュージシャンって、とことんのめり込むものなのだ。知らず知らずのうちに、常軌を逸しちゃう。そして本人はそれに気付いていない。
なんて、これは言い過ぎかなと思いながらアルバムに針を落としてみて、やっぱりミスター・リオ・ダイアモンドはハーモニカと共に、はるか彼方まで行っちゃった人なんだなと、改めて思った。冒頭の「バラ色の人生」。これは変わってる。でも彼の気持ちがよくわかる。ああ、なんて、不思議な演奏なのだろう。(大江田)