Terry Adams And Steve Ferguson / Louisville Sluggers
先週末に行われたテリー・アダムス&スティーヴ・ファーガソン・クインテット
フィーチャリング・トム・アルドリーノ・ウィズ・ピート・トイゴのことを
もう少し書きたい。
というか、スティーヴ・ファーガソンのことを書きたい。
スティーヴは来日早々から
「リアルな日本食を食うぞ」と宣言し、
何にでも挑戦した。
ウナギを召したというので、その感想を訊いてみた。
「……アウト・オブ・ディス・ワールドだったよ」。
初日の楽屋ではこんなヒトコマもあった。
スティーヴが神妙な顔で切り出した。
「みんな聞いてくれ。おれは毎日夜の9時半には瞑想をしなくちゃならん。
昨日のFUJI ROCKでは、それを忘れてしまったぞ。
だから、今日はライヴが盛り上がっても、9時半にはホテルに戻るんだ」
居合わせたみんな(とくに日本人スタッフ)はシーンとなってしまった。
トム・アルドリーノが「それはダメだよ」とひとこと。
そして、何事もなかったかのようにまた別の話題に。
どうやら真顔の冗談だったらしい。
スティーヴ・ファーガソンというひとは、そんな不思議なお茶目さのある人物だった。
ハイファイのために全員でサインを書いてくださいとお願いしたとき、
テリーが「ちゃんと読めるように書かなくちゃダメだぞ」と笑いながらスティーヴにアドバイス。
そのせいか、えらくキチンと名前を書いてくれた。
これはもうサインではない。日本で言えば楷書だろう。
そんなスティーヴがみんな大好きになった。
いつもはジャケット写真を紹介するのだが、
今日はせっかくだからそのサインを載せておく。
しばらくの間、ハイファイに飾っておきます。(松永)