Andy Fairweather Low / La Booga Rooga

Hi-Fi-Record2006-09-21

アンディ・フェアウェザー・ロウの新譜を買ってしまった。
「Sweet Soulful Music」というタイトルと、
まるでマーシャル・クレンショウみたいなルックスをしたジャケットに惹かれて。
いや、この場合は”ほだされて”という表現が正しいかな。


確か、このひとは長年務めたエリック・クラプトン・バンドを辞めて間もないはずだ。
決して目立たず、穏やかにサイド・ギターを担当してきた。
”渋い”という言葉が似合わない、どこか愛すべきひょうきんさが伴っているのも
このひとの良いところ。


70年代にA&Mで出していたソロ・アルバムも、
そんな憎めない愛嬌が、アルバムの完成度を上回ってアピールしていたように思う。


それはそうと、新作は大変良かった。
もともと”ポール・マッカートニーが力んだとき”みたいな声をしているのだが、
今度のアルバムは”ポールが力を抜いてセッションしたとき”みたいな良さがある。
褒めすぎか。
ちなみにエンジニアは戦友と言ってもいいグリン・ジョンズである。


家で聴いてるうちにあまりに気持ちが良くて、
流しっぱなしでうとうとと眠りこけてしまった。


そのまま夢を見た。
家の中に、いつの間にか2匹の黒猫が住み着いて、
バタバタと部屋を駆け回っている。
あれ? 待てよ。うちにはもともと10年も飼っている黒猫がいるじゃないか。
それ以外に2匹か。そっくりじゃん。見分けがつくのかな?
そう思って猫の駆けっこをぼんやりと眺めていたら、
押し入れの中(定位置)からのっそりともう一匹、我が家の主が降りてきた。
そして、2匹のあとをにゃあにゃあと付いて回るのだが、
どうも足がのろいらしくて、なかなか追いつかない。
ああ、そうなんだ。あいつ、足が遅いんだ。
これなら安心。見間違う心配がないよ。よかったよかった……。


と、目が覚めると、ちょうどCDが終わったところだった。
アンディ・フェアウェザー・ロウがなかなかいい夢を見せてくれた。


75年のアルバム「ラ・ブーガ・ルーガ」を聴き直す。
ここにも「シャンペーン・メロディ」という見逃せない名曲が入っている。
そうそう、こんな感じの曲で、眠りに入っちゃって。(松永)


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