Vigrass And Osborne ヴィグラス&オズボーン/ Queues
”観音開き”式ジャケットという言葉を初めて知ったのは
ザ・バンドの「ロック・オブ・エイジズ」。
しかし、実際には”観音開き”のモデル、
つまり”観音戸”というのは、
厳密には半分から左右に開くものだ。
だから、文字通りの”観音開き”と呼べるジャケットを持つアルバムは、
スプリンターのファーストとか、
クール&ザ・ギャングの「オープン・セサミ」とか、
ダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイとか、
ELPの「恐怖の頭脳改革」ということになる。
例が特殊かつ少なく、ちょっと寂しい。
それじゃ観音様も浮かばれねえぞと、
応用というか類型というか、
大きく左開き、右開きの順で
開くと3面になる「ロック・オブ・エイジズ」タイプも
”観音開き”の仲間に加わった。
それがいつの間にか、本家を乗っ取るようにして
正調の座におさまっているというわけだ。
まあ、ザ・バンドは当時の日本のロック・ファンからしたら
神様みたいな感じもあったから、
思わず神様仏様観音様ということで
”観音開き”になってしまったのかもしれない。
だが、この際だから提案したい。
「ロック・オブ・エイジズ」タイプの”観音開き”は
”浴衣開き”とかにしたら、いいんじゃないかなあ!
というわけで、ハイファイ”浴衣開き”ジャケ
認定第一号はこのヴィグラス&オズボーンのアルバムに決定。
「秋はひとりぼっち」というタイトルで日本でもシングルカットされた「Forever Autumn」。
良い曲です。
うーん。
今年も余すところ一ヶ月だというのに、
またいい加減なことを書いてしまったぞ。(松永良平)