Esther Philips エスター・フィリップス / Alone Again, Naturally
カラオケ嫌いなので
まれにしか行かないのだが、
たまに行くとレアなことが起こる。
そのとき、ぼくのまわりにはアメリカ人ミュージシャンが2人いて、
彼らも楽しめるように、
英語の歌で縛ることになった。
こりゃ参った。
ただでさえ恥ずかしいのに、英語ときた。
そんなことを言いながら、
最初に歌ったのはアース・ウィンド&ファイヤーの「セプテンバー」。
大失敗。
この歌、譜割りが超ムズカシー!
そのあとバトンを受けたのは、
インテリっぽい風貌で知られるアメリカのシンガー・ソングライター。
さて、彼は何を選んだのかと興味津々待っていると、
何とギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」。
画面に映し出される歌詞を追ってゆくと、
これまた超難しい。
よくもまあ、こんな難曲をすらすらと歌いやがってからに、こんちくしょう。
あ、このひとは本職さんでした。
というわけで、それ以来、
ギルバート・オサリヴァン本人はもちろん、
「アローン・アゲイン」をカヴァーしているひとにもヘンな尊敬心が芽生えた。
エスター・フィリップスのカヴァーは、
黒っぽいうねりとこぶしまで加わっていて
これまた最高の尊敬です。
ちなみに、そのあとぼくは、
フランク・シナトラの「夜のストレンジャー」を歌い、
低音の魅力が効いたのか、
何故かその夜の最高得点を叩き出しましたとさ。(松永良平)