Shep Fields シェップ・フィールズ / Rippling Rhythm In Hi-Fi
本日、東京は豪雨。
そんな中、先日の買付の際に船便で送っていた荷物が届いた。
まさに水も滴る新着盤たち!
これだけ世界の運輸が高速化した現在にあっても
船便は相変わらず”どんぶらこ”なペースを守っているように思う。
貴重と言えば貴重。
アメリカからだと4週間から8週間。
3ヶ月もかかったこともあった。
あんまり遅いと、船が沈没でもしてるのではないかと
縁起でもない想像をする。
そんなことになったら、せっかくのレコードが水の泡だ。
水の泡というと、
かつて、コップに刺した水の泡のブクブク音で
れっきとした音楽を演奏していた人がいた。
シェップ・フィールズ。
ほのぼのとしたユーモアが音からは漂う。
ブクブク音だけがトレードマークではなく、
この人の持ち芸には“統一イントロ”もある。
つまり、どんな曲でも同じようなイントロで始めるから、
誰が聴いても「あ、シェップ・フィールズだとすぐわかる」というもの。
この“統一イントロ”の芸を70年代にパクった音楽芸人コンビが
テンプルトン・ツインズであった。
こう書くと、もっとみんなが真似しても良さそうなものだが、
なかなかいませんな。
たいがいの奇跡は水の泡のようなものである。
ひょっとして、今もそこらでブクブクと起こってるのかもしれない。
でも誰も気付かないのだ。
気が付くには、世界は“のんき”から離れすぎた。(松永良平)