Dennis Lambert デニス・ランバート / Bags And Things
買付のときに泊まるモーテルで、
ときどきだが広めの部屋が与えられるケースがあり、
そうすると部屋には暖炉なんかがあったりする。
生まれが九州であるぼくは
実物の暖炉を見たり触ったりする機会がない。
燃やしてみたい……。
ぼくが心の中でそう思っていることを
大江田さんは知るまい。
スーパーに行けば、暖炉用の薪を山積みで売っている。
あれを買って、部屋で火にくべれば、
チリチリパチパチと
琥珀色の炎と効果音がムードをセッティングしてくれるのだ。
たちまちに気分はソファーに座るデニス・ランバート。
読んでる雑誌は「暮らしの手帖」。
今日はシチューでも食べましょう、ってなもんで。
これは余談だが、
自分の持っているレコードで
キズがひどくてノイズが絶え間ないのがあったら
暖炉のそばで聴いていると思ってみないかね。
焼け棒杭(ぼっくい)に火が点いて、
ますますそのレコードが好きになったりするかもよ。
しませんか。
じゃあ、まあ焼き芋でもおひとつ。
暖炉とは 家の中での たき火かな
芋は焼けぬが 心は燃える(松永良平)