Peter, Paul And Mary / Mon Vrai Destin / Tch-Tch etc.

Hi-Fi-Record2007-01-18

 ピーター、ポール&マリーには、日本、フランス、ドイツと、彼らがライヴで訪問した国の言葉で歌ったレコーディングがある。
 「我が祖国」の歌詞の一部を日本語にしているライヴ・ヴァージョンがあり、これを日本語歌唱というには、ちょっと無理があるかも知れないけれど。



 この4曲入りEP盤は、完全にフランス語によるものだ。「If I Were Free」( Il faut Qu'il Vienne Le Temps),「 For Lovin' Me」(Tu N'aurais Jamais Du M'aimer ),「Jane Jane」(Tch-Tch )というオリジナルでは英語歌唱による作品が、完璧なフランス語によって歌われている。しかもアレンジの細部が違うので、これがまたファンにはたまらない。おそらくフランス滞在時にスタジオ録音されたのではないかと思われ、その点でも興味深い。
 残る「Mon Vrain Destin」はもともとフランス語で歌唱されていたもの。おそらくマスターもアメリカで発売された音源と同じものが用いられている。



 彼らP,P&Mの集大成とも言うべき5枚組CD+DVDアルバム「Carry It On」に、このうち仏語版「If I Were Free」 と「Mon Vrain Destin」のが収録されたので、比較的音源の入手がたやすくなった。
 ただし「 For Lovin' Me」(Tu N'aurais Jamais Du M'aimer ),「Jane Jane」(Tch-Tch )の2曲は、このEP盤でしか聴くことが出来ない。




 ジャケットはパリのエッフェル塔の前でのフォト・セッション。
 左端のピーター・ヤーローが手に火の点いたタバコを持って収まっている。
 たぶん今の時代だったら、こんな写真にはならなかったのではないかと思う。(大江田信)
 


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