Fred Lowery フレッド・ロウリー / Whistle A Happy Tune
こないだ朝風呂に入っていたら、
ラジオに分山(わきやま)貴美子さんが出演していた。
知るひとぞ知る女性口笛奏者である。
知るひとぞ知るというか、ぼくもそのとき初めて知ったのだ。
ぼくは口笛が吹けない。
分山さんが言うには、
そういうひとは口を横に開いているからダメなんだそうだ。
口笛を吹くには口を縦にすぼめることから始めなければならない。
早速、風呂で口を縦にしてみた。
吹けないじゃない!
しょうがない。38年吹けなかったものが、
そう簡単に吹けるわけないか。
でも、いいんだ。
ぼくの口は横開きなんだということがわかった。
それならそれで、横の王道を行ってやろうじゃないの。
さて、じゃあ口を横にして吹けるものって何だ?
それは笛よりでかいもの。
つまり、ホラ(法螺)。
おあとがよろしいようで。
では、ぼくのかわりにフレッド・ロウリーの
素晴らしい口笛で
「ウィリアム・テル序曲」をどうぞ。(松永良平)