The Ray Charles Singers / Sing a Song of Paris

Hi-Fi-Record2007-04-19

 昨日の日記に登場したレイ・チャールス・シンガーズのことを少し。


 音楽家レイ・チャールスが主宰したクアイア・コーラス・グループが、レイ・チャールス・シンガーズ。
 もちろんレイ・チャールスと言っても、あの2004年に夭折した黒人ソウル・シンガーの彼ではなくて、こちらのレイ・チャールスはシカゴ生まれの白人。本名がチャールス・レイモンド・オッフェンバーグ。黒人のレイ・チャールス・ロビンソンが、自身をレイ・チャールスと名乗るようになる10年ほど前、1944年頃にそれまでチャック・オファーリングと名乗っていた名前を、レイ・チャールズに変えたのだそうだ。ちなみにチャックは、チャールスの愛称。


 レイ・チャールス・シンガーズは、彼が関わっていたペリー・コモ・ショーのために結成したグループだ。
 当時の映像を見ると、街角を模したテレビ・セットの一場面を歩かせながら歌わせたり、ちょっとした階段に座らせてペリー・コモとコーラスをさせたりしている。なにしろショーの主人公はペリー・コモだし、彼の物腰と協調して品が良く、優美な雰囲気だ。番組につややかな響きを与えている気がする。


 この番組出演で人気を博してアルバム制作をするようになった。
 ペリー・コモ・ショーがスタートしたのは、50年代の頭。50年代の末頃には、番組は土曜の夜の一時間放送だったらしい。「土曜の夜をミスターCと」といったタイトルで放送されていた。
 そのころのアルバムがコレ。飛行機が大衆化して、アメリカ人観光客が世界に飛び出し始めた時代でもある。並木道の緑が、目に印象的なジャケット。ちょうど春先、今の季節のパリを描いている。(大江田信)



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