Skiff Skats スキッフ・スカッツ / Skiff Skats Stuff

Hi-Fi-Record2007-04-20

 酒場から生まれてきた音楽って、良いなあと思う。古くブルースやウエスタン・スイングや、そうそうジャズだって、かつてはそういう音楽だったのだろうけれども、スタジオに入って録音される段になると、なんだか酒臭さが抜けちゃう。品が良くなっちゃう。
 高田渡さんのアルバムに入っていた「3分の2、減りました」ってセリフ、あれは多分ウイスキーか何かかが横に置いてあったんだろう、このコメントの後にイイ感じでほろ酔いの演奏が始まる。あれは、たまらない。



 スキッフ・スカッツの演奏からは、酒の匂いがしてくる。イイ感じにだらしない。それでいてイイ感じにしゃんとしている。
 チャック・ベリーの「メイベリン」が、スキッフルでジャグ・バンドなヴァージョンに見事に変身していたりと、雑食で猥雑な楽しさがイッパイだ。




 聴いていて音楽に酔っぱらいそう。
 いやいや、グラス片手に、もう片手には楽器を持って一緒に歌いながら聴いたら、凄く楽しいに違いない。
 一曲終わるたびに、乾杯をしたくなる。
 「パンクな心をジャグバンド魂に移しかえて、めいっぱい楽しんでいたんだと思います」というコメントに、大賛成。執筆者にも乾杯!を捧げます。(大江田信)


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