Dave Lewis / Plays Herb Alpert And The Tijuana Brass
頭の上にホイップ・クリーム。
うれしいんだか、気恥ずかしいんだか、
ぼくにとっては、たまんないジャケのひとつ。
アメリカ西海岸シアトル周辺で活動したデイヴ・ルイス。
つんのめるようなビートでオルガンを弾く。
このアルバムは
ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス楽曲集と銘打っているけれど、
実のところ選曲はかなりいい加減で、
“あいつらだったらいかにもやってそうな曲集”と
言ってしまった方がしっくりくる。
頭の上にホイップ・クリームを乗せているのは
ティファナ・ブラスが
「ホイップド・クリーム」という曲の入ったアルバムを
リリースしていたことにひっかけている。
なのに肝心の「ホイップド・クリーム」は
このアルバムには入ってない。
しっかりやれよ! と、
叱られてもしょうがないヌルい仕事。
しかし、ジャケを見ているうちに気が付いた。
このひと、
「ごめんねえ、ヌルくて」と言っているのだ。
未来のぼくたちに向かって。
そして、こうも言ってる。
「でも、なかなかいいでしょ?」
うーん。
くやしいけど、認めざるをえないね。(松永良平)