Johnny Guarnieri ジョニー・ガルニエリ / Sings And Plays

Hi-Fi-Record2007-08-17

阿久悠さんの追悼番組を見ていたら、
西田敏行の「もしもピアノが弾けたなら」が流れた。


もしもピアノが弾けたなら、
自分だったらどういう風に弾くか?


ビル・エヴァンスみたいに知的に浮遊するか
ハービー・ハンコックみたいにかっこつけるか
それとも速弾きに走るか
ブギウギに走るか
ひょっとして
セシル・テイラーみたいに鍵盤を叩き割るように
プレイしているかもしれない。


そんな
妄想の中の
もしもピアノが弾けたなら選手権で
必ず筆頭の部類に入って来るのが
このジョニー・ガルニエリ。


ちょっとした奇想小説でも書きそうな名前の通り、
端正でコロコロとしたプレイの奥底に
妖しい茶目っ気がのぞく。


きれいな音楽や
息が詰まる緊張した音楽を聴き続けたあとに
張りつめてしまった頭の中を
軽く揺さぶってくれるような
節度の利いたユーモアがじわりとしみる。


ユーモアの語源が
ヒューモア→ヒューマン(人間)であることを
思い出させるような
さりげないのに稀有な存在のピアニストだ。(松永良平


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