Jim And Jesse / Twenty Great Songs By Jim And
先日、トムズ・キャピンの浅田さんが、「聴かずに死ねるかシリーズ」と題して続けているコンサートの次回案内を持参された。
カントリー・ジェントルメンのバンジョー奏者、エディ・アドコック。その奥様のマーサ・アドコックに、こちらも元カントリー・ジェントルマンのベーシスト、トム・グレイというキャスティング。12月初旬に来日するという。
エディとマーサのアドコック夫妻のライヴは、偶然にもアメリカで見たことがあった。
ナッシュヴィルにあるブルーグラス専門のライヴ・ハウス、ステーション・インを訪れたところ、その夜の出演者が彼らだった。エディ・アドコックの素晴らしいバンジョー・テクニックを堪能したのはもちろんだが、ギターとバンジョーを持ち替え、ステージを飛び回り、時には客席に置かれた音響機器のボリュームを触ってバランスを自ら調整し、そして大股でステージに戻ってはまた歌う、それも一曲のうちに行うという活躍ぶりに、あんぐり口を開けて見入ってしまった。ちなみにバンジョーはステージ上にスタンドに備え付けられいて、この立ち姿(?)にも驚いた。
土曜の夜のライヴだったこともあり、ステージ上から「グランド・オール・オープリィに行かずに、ステーション・インに着てくれるなんて、ありがとう!」とジョークを飛ばすことも忘れなかった。
カントリー・ジェントルメンのジャジィなサウンドが、エディ・アドコックのセンスとテクニックのなせる技だったのだことが、この来日でわかるかもしれない。
ブルーグラスは、ひとたび聴き始めると、芋ずるのように際限なく聴きたくなる。
カントリー・ジェントルメンと並んで、僕のアイドルだったグループが、ジム&ジェッシー。
コーラスのハーモニーに透明感があって、まるでエバリー・ブラザースのよう。とってもポップな味わいを感じる。
「AIr Mail Special」など、機械の歯車がカチカチと回るような高速ナンバーのグルーヴも楽しい。
(大江田信)