Al Caiola / Theme From The ”Magnificent 7 Ride” ’73
アル・カイオラはジャズ・ギター・プレイヤーとしてデビューした。
徴兵期間を経てアメリカに戻ると、ニューヨークのラジオ・オーケストラのバンドマスターの仕事で頭角を現した。
音楽ビジネスのトレンドがラジオからレコード会社に移ると、こんどはレコーディング・スタジオのセッションを仕切って大活躍した。
一緒に働くミュージシャンからの信望も厚かったギター・プレイヤー&アレンジャー。
1930年代から60年代にかけて、音楽ビジネスのホットな現場に、絶えず関わってきた人だ。
そういう風に彼のプロフィールをとらえていたので、本作品に収められている「サイド・ウォーク・オブ・ブラジル」を聴いていささかビックリした。
小気味よく品のいいメロディを、ボサノバのリズムに乗せて響かせている。
このアルバムでも彼の作品は1曲のみ。
アルバムにそっと1曲ずつ自作品を収めていたギタリスト、トニー・モトーラを思い出す。
こんなに良い曲を書いていた人だったなんて。今までいっぱい彼のレコードを見てきたつもりだけれども、まさか自作曲を他でも収録していたのだろうか。(大江田信)