Campus Singers キャンパス・シンガーズ / Road Of Blue

Hi-Fi-Record2008-01-24

 キャンパス・シンガーズというグループ名。フォークの時代ならではだなと思う。
 大学のキャンパスと、ジーンズと、ボタンダウン・シャツとギター。まるで連想ゲームのようだけれども、ジャケットに映る彼ら二人も、こうして思い出すキーワードそのままの格好だ。



 今になって振り向いてみると、アマチュアライクな人たちのポピュラー音楽が大量にレコードに刻み込まれるようになるのは、東海岸を中心にしたフォーク、そして西海岸を中心にしたガレージのトレンドからかもしれない。
 キーポイントは自前の音楽。
 キャンパス・シンガーズの二人の音楽にも、フォークという大枠に収まりつつも「自前」感が一杯である。それにしても巧い。玄人筋に受けそうなモダン・フォーク。


 この次期のフォークでおもしろいのは、ベーシストが加わると俄然、音楽がジャズっぽくなることだ。
 プロの腕前のベーシストの力を借りるとなると、ジャズ系の人たちしか見当たらなかったからかもしれない。
 ラス・サヴァカス、ビル・リー、ディック・キニスといったベーシストの名前を思い出す。ちなみにビル・リーは、スパイク・リーのお父さん。グリニッジ・ヴィレッジ界隈のアーチストの多数のアルバムに参加している。


 キャンパス・シンガーズの場合も同様だ。ベースの参加がある曲と、参加の無い曲とで、随分と音楽のノリが違うように感じる。(大江田信)


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