Al Kooper アル・クーパー / I Stand Alone
アル・クーパーが
コロムビア時代に発表したソロ・アルバムで
本国アメリカできちんとCD化されているものは
一枚もない。
当時、結構話題になったと思われる
この「I Stand Alone」ですら、
未だに顧みられずにいる。
アメリカの
最近のインディーズ・シーンをにぎわせている
ジャンルをクロスオーバーしたフォーキーたちの
音楽を聴いていると、
アル・クーパーをちゃんと彼らが聴いていないことを
惜しく思ったりする。
才能がものすごくあるひとの
ダメな面というか、
生傷のようなものを
きちんと表現する術を
このころのアルは持っている。
考えてみれば、
自由の女神になろうだなんて
昔はもちろん
今ならもっと大それたことなのだ。
意気地がない人間が
ギリギリの線まで意地はって
試しているようなところが
やっぱり大好きだ。(松永良平)