Gale Garnett ゲイル・ガーネット / We’ll Sing In The Sunshine
ゲイル・ガーネットには、後年、60年代の末に「Sausalito Heliport」というフラワーでサイケデリックなサウンドのアルバムがある。
デビュー・ヒットとなった自作自演の「We’ll Sing In The Sunshine」(邦題:太陽に歌って)とは随分と違う肌触りの作品なので、これには戸惑う。
いかにも純でフォーキーな「We’ll Sing In The Sunshine」が好きなボクのような者には、いささか馴染みにくい作品である事から、ゲイル・ガーネットという人は「Sausalito Heliport」的なヒッピー・タイプの人ではない、あのアルバムはなんかの拍子にふところがって生まれてしまったアルバムなのだ、と勝手に思い込んでいた。思い込もうとしていた。
いやはや、これは全く勝手な想像にすぎなかった、と気づき始めているところだ。
このところの映像サイトで見ることが出来る、彼女の歌いっぷりや立ち振る舞いから彼女がタフな人なのだといういこと、少なくともガーリーなお嬢様ではないということに思い当たった。
そうだったのかと思わず膝を打った。
ちなみにこの「We’ll Sing In The Sunshine」。
冒頭では「We'll SIng」と未来系になっているのが、歌の終わりでは「We Sang」と、「Sing」が過去形になる。
「Will Sing」と「Sang」が、ドラマの始まりと終わりを明らかにする。
この歌のポイントだ。(大江田信)