Jorge Morel ホルヘ・モレル / The Faulous Jorge Morel
かつてホルヘ・モレルのことを調べたのだけれども、よくわからなかった。それなりの調べ方にすぎなかったからかもしれないけれども、アルゼンチンの出身だということ、クラシックの履歴を持っていて音源があること、ある時点でアメリカに渡ったことなど、わかったのはそれくらいだった。
彼のレコードを見かけては聴いていると、これで3枚目になった。
クラシックの香りを残す演奏が複数曲ふくまれるアルバム2枚を聴いていた耳にとって、驚くほどにヒップな音像で立ち現れたアルバムがこれだ。
グリニッジ・ヴィレッジのジャズ・クラブ、ヴィレジ・ゲイトが起こしたレーベルの一枚。
サンバやボサノヴァの鋭敏なサウンドをバックに、素っ気ないくらいにあっさりとしたギターの音色を響かせる。びっくり。
アメリカで好まれる明るいタイプの音色では無い。どこかしらくぐもった音色が聞こえる。
それもまたよくて。(大江田 信)