Cory Daye コリー・デイ / Cory And Me

Hi-Fi-Record2008-05-16

ドクター・バザーズ・オリジナル・サヴァンナ・バンドの紅一点
コリー・デイ嬢のファースト・ソロ。


実際の彼女はかなり大柄で
そんな彼女がキャンキャンと
子犬が鳴くようなかわいい声で歌うギャップが
“コリー”という名をまた魅力的にしていたのだと思う。


このアルバムでイラストを描いている
ダグ・ジョンソンという人物は
サヴァンナ・バンドのファーストも担当し、
あの印象的な世界をクリエイトしたひと。


20世紀初頭の都市を彩った感覚を
強く持つ画風は重宝されていて、
レコード・ジャケットを描くようになったのは
70年代の半ばだったという。


サヴァンナ・バンドのセカンド
「ミート・キング・ペネット」は
彼の画風に似せて描いてはあるが、
実は違うひとの作品。


内容はほとんど劣らないのに
あのセカンドが売れゆきで損しているのは
ダグ・ジョンソンの画風を
ちょっと粗悪にコピーしたような印象が
透けて見えるからかもしれない。


何が理由だったのかはわからないが、
ジョンソンは、
コリー嬢のソロでは無事にカムバックを果たした。


96年に彼らの歴史を回顧したベスト盤CDが出たとき、
アートワークに指名されたのは
やはりダグ・ジョンソンだった。


しかし、
残念ながら往年の雰囲気は無かった。


だが、
それは同時に
彼が画家として先に進むひとであったことの証明でもある。


さらに
彼の画業をまとめたサイトを発見した。
解説はドイツ語だが、興味深いことこのうえない。


80歳を超えて、
今なおご健在とのこと。(松永良平


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