いちかたいとしまさ / ホーム・グロウン

Hi-Fi-Record2008-06-02

いちかたいとしまさ待望の
いや待ちわびすぎた
人生分の待ちぼうけを収めたファースト・アルバム
「ホーム・グロウン」が発売されました。


ハイファイでも本日より取り扱いを始めました。
当店でお買い上げのお客様には
もれなく特製のCD-Rをお付けします。


中に何が入っているのかは
開けてびっくりオタノシミ。


いちかたいさんのことは
今までも何度か書いてきたと思っていたのだが
ハイファイのブログでは初めてだった。


自分でもビックリ。


最初にいちかたいさんのことを活字にしたのは
「クイック・ジャパン」で。


あれは4年か5年前だったかな。
新宿のヨドバシカメラの近くにある
古びた喫茶店で夕方に取材をした。
窓の大きな喫茶店だった。


そのときにした話は
当時の文章を読み返せば思い出すものもあるだろう。
今でもよく覚えているのは
いちかたいさんがふともらしたこんなセリフ。


「ぼくは大滝詠一さんに声が似てると言われますけど
 自分では沢田研二にも似てると思ってるんですよね」


ひょうひょうとそんなことを言うのが
いちかたいさんのおもしろさであり魅力でもある。


しかし、
その自負はあながちハズレではない。
ジュリーを意識して聴くと、
確かに声の成分のいくらかに
甘く鼻にかかったあの声を感じる瞬間がある。


大滝さんがジュリーに書いた
「あの娘に御用心」を歌えば完璧ですね、
というような話をした記憶があるが、
それは別の機会だったかもしれない。


その後、
いちかたいさんのCDは
いろんなところで話題を呼んだが、
ついぞジュリーを感じるという評は見かけなかった。
だから、
ファースト・アルバム発売記念に
ぼくがばらします。


大滝さんの替わりに
ジュリーを耳の中に置いてイメージしてみたら、
いちかたいとしまさの
また違う景色が見えるかもしれないですよ。(松永良平


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