Louis Armstrong / Louis Armstrong And His Friends

Hi-Fi-Record2008-06-03

サッチモこと
ルイ・アームストロング
1971年7月6日に亡くなった。


このアルバムはサッチモ最後の
スタジオ・レコーディングとされている。
発売は1973年。


レコーディングは1970年の5月に
数日に分けて行われた。
亡くなる約一年前のことだ。


おそらくサッチモ本人か、
もしくは周囲のスタッフが
この巨人の死を予感していたのではないだろうか。


見開きジャケを開くと、
アルバムに参加こそしていないが、
マイルス・デイヴィス
オーネット・コールマン
トニー・ベネットなどが
表敬訪問に訪れている。


そして、
やはりというか、
おどろくのは、
やせ衰えたサッチモの容貌だ。


そういうことだったのかと
ジャケを開いてみてわかる。


見開きは 開けてみなけりゃ わからない


アルバムのジャケットに使われたのは
元気だった頃のサッチモの喜色満面の表情だ。
ひょっとして、
この写真だけ見て誤解しているひとがいるのかもしれない。


いつものサッチモでしょ、と。


もったいない。
ここにいるのは、
魂を削って素晴らしい歌声を披露しているサッチモですよ。
そして、
それは元気だったころも変わらない精神だったんですよ。


ニルソンで有名になった
フレッド・ニールの「うわさの男」が
オリヴァー・ネルソンの素晴らしいアレンジで歌われているが、
きっとサッチモ
「みんな、おれがもうくたばると噂してるんじゃないの?」と
笑いながら
この曲を堂々と歌いきったに違いない。


このヴァージョン、大好きだ。(松永良平


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