Barbra Streisand バーブラ・ストライザンド / Color Me Barbra

Hi-Fi-Record2008-07-15

バーブラ・ストライザンドのことは
きらいじゃない。


ぶっちゃけて言えば、
ぼくがこどものころ、
バリー・ギブと彼女がデュエットした
「ギルティ」という曲がはやっていて、
その曲は相当好きだった。


転調という言葉は知らなかったが、
転調のおもしろさは
その曲でぼくは知った。


鼻にかかった彼女の歌声は
そのときから印象に残っていて、
のちにアメリカを代表する女優で歌手だと知ってからも
変わった声だなあと思い続けた。


考えてみれば
ライザ・ミネリにしても
バーブラにしても
いわゆる日本人の好む美声、かわいい声ではないのだ。


バーブラが自分の鼻を
「わたしはこんなワシ鼻でそれがコンプレックスだった」
というようなことを言っていたインタビューを
いつだったか見たような記憶がある。


だけど彼女は愛されているし
その鼻を彼女は生きている。


欠点こそがチャーミングなのだという考え方が出来る
アメリカ人の意外と深いふところ。


バーブラ・ストライザンドについて
よく考えるポイントはそこだ。


大きなお世話よと
ご本人には怒られるかもしれませんが。


バーブラのアルバムをいくつか聴いてみた中で
最近好きなのは60年代のこのアルバムと
デヴィッド・ボウイの「ライフ・オン・マーズ」を歌った
「バタフライ」という70年代のアルバムだ。(松永良平


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