Alec Templeton アレック・テンプルトン / Children’s Concert

Hi-Fi-Record2008-08-24

プロテスタント系の幼稚園に通った。


クリスマス・イヴ、そうイエス・キリストの誕生日には、誕生祭が開かれる。


Children's Concert。誕生秘話の演劇が毎年恒例の出し物だった。


僕はヨセフの役。聖母マリアと並ぶ主役である。僕が幼稚園を風邪で休んだ日に配役が決まったそうで、貧乏くじというワケです。


この劇がなにしろ僕の唯一のソロ・ヴォーカリスト体験。先生のピアノの伴奏に合わせて歌うのだけれど、緊張のせいか、演奏するスピードが練習のときと違って速くて参ったことを覚えている。あと覚えているのは「マリアは旅で〜、つ〜かれてぇ〜ま〜す〜♪」というワン・フレーズだけ。歌うのはヨセフ役のほうが多くて、僕の方が疲れていたはずなんだけど。


幼稚園での催しの後、地元デパートでもその劇は行われました。ぶっちゃけると「ジャスコ」なんですが、夕方だったので買い物中の主婦の方大勢に凝視されながら歌いました。ここでの記憶は「デパートの照明の中で見るとやけに衣装がシミったれてるな」と思ったこと。「歌うって楽しいなぁ」なんて思っていたら、人生ももう少し明るいものになっていたかもしれませんw。


ピアニスト、アレック・テンプルトンのこのアルバムは、彼が子供のために色んな仕掛けを用意して、楽しく美しい音楽に触れてもらおうと演奏したアルバム。コロコロと切り替わる美しいメロディがひとつひとつ編むようにして紡がれていく様は、子供が聴いても大人が聴いても飽きることのないもの。アレック・テンプルトンの伴奏に合わせて歌えたら、どんなに素敵なことしょう。


しかし、今になって一番わからないことは「何故にプロテスタント系の幼稚園に通わせたのか」という、我が家の事情。ひょっとして隠れキリシタン? 別に構いませんが、通う息子にはそこのところ説明してくれてもw。何ぶん信仰心に欠ける僕ですが、八百万の神は信じています。血液型占いと同じくらい。アーメン。(藤瀬俊)


Hi-Fi Record Store