V.A. / Wing-Ding

Hi-Fi-Record2008-08-26

アメリカという国での
レコードの売られ方について
しばらく考えてみたい。


あの広い国で
都市に住んでいるのでなかったら
お目当てのレコードをお店まで買いに行くのは
なかなか難しい。


そういう人たちのために
気軽にヒット曲や
話題のレコードを提供するシステムが
レコード・クラブというものだった。


レコード・クラブには
RCA Victor主宰のもの、
Capitol主宰のもの、
Columbia主宰のものがあり、
それぞれに流通網があったようだ。


自社のレコードだけでなく
他社のレコードもありますよとアピールするために
他社の商品の権利を一時的に獲得して
レコード・クラブのネットワークに乗せるパターンと
他社のヒット曲をカヴァーでまかなったオムニバスを
制作する場合がある。


Columbiaは後者で
名も無い楽団やバンドによる
ヒット曲のカヴァー集がいくつも作られている。


その中に
結構いい曲があることが
最近よくわかってきた。


この素晴らしく晴れやかな「ゲッティング・トゥ・ノウ・ユー」が
そんなアーティスティックという場所からは
ほど遠い環境で生まれたということが
つくづくおもしろい。


Various Artistsと背に謳っているけれど
どこの誰が演奏しているか
一切書いてありません。(松永良平


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