Phil Moore III And The Afro-Latin Soultet / Wild!
昨日は雨の中、オーディエンスにご来場頂いた皆様、ありがとうございました! 次回のオーディエンスはまだ未定ですが、今後ともどうぞご贔屓に。
フィル・ムーア3世&アフロ・ラテン・ソウルテット / Wild!
異形のラウンジ音楽家、フィル・ムーア。ピアニスト兼アレンジャーとして50年代から活躍。
イギリスでの体験を音楽的なアイデアで具現化した「Moore's Tour : An American In England」、em recordさんのリイシューも記憶に新しいエキゾ作品「Polynesian Paradise」、キャロル・スティーヴンスの「ズ・ズ・ズッ〜」という妖艶なスキャットにノック・アウツな「That Satin Doll」などなど、時代から浮いた作品ばかり。
本日の一枚は、そのフィル・ムーアの息子、フィル・ムーア3世によるもの。
フィル・ムーア3世については、数年前に「Afro Brazil Oba!」に収録されたマルコス・ヴァーリ「Batucada」のカヴァーがクラブ周辺で話題になって、知られた存在になりました。(リイシューもされているので、すぐに手に入ります。)
が、僕は本日の一枚「 Wild!」と、今は在庫していませんがPhil Moore Jr.名義でリリースした「Right On!」のほうが好き。後者は昔、渋谷の今はもうなき某店で買いました。『人気の「Afro Brazil Oba!」も良いですが、正直こっちのほうがかっこいいと思う。』みたいなことが書いてあって、「なるほど、なかなかヒネクレた店だ。信用できる。」と思ったものです。前者もパーカッション、後者はオルガンの鳴りが強烈。ズドズド、グニュグニュ、ファンキーにうねりながら前へ前へと飛び出します。
フィル・ムーア → フィル・ムーア3世(フィル・ムーア・ジュニア) → フィル・ムーア4世?(ググっても見つからず)・・・・
ん、ちょっと待った。まさかこういうこと?
フィル・ムーア(先代) → フィル・ムーア2世(先に話したように、50年代から活躍。) → フィル・ムーア3世(フィル・ムーア・ジュニア)
何故息子なのにいきなり3世? それは先代がいるからかも。その先代・初代フィル・ムーアの時代はおそらく1930〜40年、戦前音楽全盛の頃。もし初代フィル・ムーアが音楽家だったなら、どんな音楽が・・・異才ばかりのムーア家の秘密が少しわかりそう。
未だ知らない4世にも期待したい。真に勝手ながら。(藤瀬俊)