Buffy Sainte-Marie / Fire And Fleet And Candlelight
バフィ・セントメリーのことを書くのに
映画「いちご白書」の「サークル・ゲーム」で有名な……と書いて
いったいどれくらいの世代まで有効なのか、
自分で書きながら考えることがある。
ビリーバンバンが歌って大ヒットさせた
「いちご白書をもう一度」の
「もう一度」の意味を実感しろと言われても
今の十代にはもう無理だろう。
そういうぼくも
「ストロベリー・ステートメント」すなわち
「いちご白書」が公開されたときは、まだ2歳。
ストロベリー・ステートメントよりも
ストロベリー・スウィッチブレイドの方が
よっぽど大好きな世代だった。
それでも「いちご白書」を覚えていたのは
昼間か夕方の映画の再放映で
やっていたからだと思う。
80年代半ば頃、
まだ田舎では
夕方にATG映画とか
平気で再放映をしていた。
途中で流れるニール・ヤングの「ヘルプレス」(正確にはCSN&Y)と
ラストに流れる「サークル・ゲーム」が
やはり印象が鮮やか。
ただし、
「サークル・ゲーム」が
映画公開の3年前にすでのアルバムに収録されていたと知ったのは
ずいぶん後のこと。
長い間、映画のために
わざわざジョニ・ミッチェルをカヴァーしたのだと
思い込んでいたからだ。
逆に言えば
この曲、
1970年としてはもちろん
今聴いてもあまり古くない。
このアレンジのことだ。
ドラムがかっこよくて
ヴィブラフォンが効いている。
DJでかけて
「いちご白書」なんか知らない若いお客さんたちが
踊りだしてしまっても素敵だと思う。(松永良平)